トランプ大統領が誕生してから、今日でちょうど一年が経ちました。そんなタイミングに合わせたかのように、今日から連邦政府シャットダウンがスタートしました。ニューヨークでは、自由の女神とエリス島が閉鎖され、早速シャットダウンの影響が出ています。
昨晩、締切ギリギリまでシャットダウンを回避する法案が、国会で協議されていましたが法案は成立しませんでした。国会での民主党と共和党の勢力がほぼ半々の上に、メキシコ国境への巨大な壁の建設を推進するトランプ大統領の存在もあり、合意が難しくなっています。
一昨日、下院では、一時的なシャットダウン回避案が可決され、昨晩、上院での可決を目指し、話し合いが行われていましたが、共和党51人、民主党49人により構成される上院議会での投票結果は、共和党内では賛成45人、反対5人、棄権1人、民主党内では賛成5人、反対44人という結果になり、必要な60票には達せず、今日から2013年以来となる連邦政府のシャットダウンがスタートしました。
1976年から通算で19回目で、最長は1995年の21日間です。
(cnn.com)
シャットダウンとは言うものの、全ての政府機能が一気に停止するわけではなく、予算、または一時的な回避策が成立するまで、それぞれの省庁で、必要な機能とそうでない機能を分け、プライオリティの高くない機能のみシャットダウンされます。例えば、空港などの出入国や、郵便などの必要不可欠な機能は維持されます。その一方、多くの連邦政府職員は強制的な休暇 (furlough) となります。また、国の税金に依存せず、独自で利用料を徴収して業務をしている市民権・移民ビザ関連の USCIS などのサービスは継続されるそうです。
こちらの映像では、シャットダウンに至った背景と影響について紹介されています。
映像では、シャットダウンの一例として国立公園が挙げられていましたが、政府によると国立公園は、ビジターセンター、キャンプ場など職員が必要な部分は閉鎖されるようですが、公園の入口は閉鎖せず、出来るだけオープンにして置く方針のようです。ただし、それぞれに判断が任されているようで、例えば、ニューヨークの自由の女神とエリス島、フィラデルフィアのインディペンデンスホールとリバティーベルなど職員が必要な施設は閉鎖となっている一方、ヨセミテやイエローストーンなど自然を楽しむことができる国立公園はオープンしています。
また、ワシントンDCのミュージアム等は、取り敢えず月曜日までは、オープンとのことです。この期間に旅行の人は注意が必要です。
Update: The Smithsonian, including its museums, research centers & the National Zoo, will be OPEN Monday, Jan. 22.
The Smithsonian can use prior year funds still available to us to do so. We will update our status beyond Monday as soon as we know. #governmentshutdown
— Smithsonian (@smithsonian) January 20, 2018
トランプ大統領も就任一周年のお祝いイベントとして、パーティーやゴルフが、これまでも頻繁に訪れているフロリダ州パームスビーチ、Mar-a-Lago で開催される予定だったようですが、シャットダウンにより訪問中止となっているようです。来週からスイスで行われるダボス会議への出席が予定されていますが、その時期はまだシャットダウン解消に向けての調整が続いている可能性もあり、大統領としては予算問題を解決するのが優先事項となりますが、必要不可欠な外交イベントとしてスイスの方へ出席する可能性もあるそうです。
こちらのビデオでは、この一年間のトランプ大統領の印象的なシーンが振り返られています。
追記:
1月22日(月)に、国会で一時的な予算の延長法案が可決され、3日間続いた連邦政府のシャットダウンは終了しました。今回の法案での延長期間は、2月8日(木)までとなります。