ニューヨークは、とてもいいお天気に恵まれ素晴らしいメモリアルデーの週末になりました。アメリカでは、メモリアルデーを境にビーチがオープンしたりと夏の訪れを告げる祝日となっています。そんなメモリアルデーのニューヨークならではのイベントと言えば、アメリカ海軍 (Navy) など様々な船が集まる、フリートウィーク (Fleet Week New York) です。今年は、911事件で崩壊してしまったあのワールドトレードセンタービルの鉄骨の一部が使用され、メモリアルとして建造された、ドック型輸送揚陸艦 (LPD) の USS New York がニューヨークにやって来ていて、乗船し、内部を見学することができました。
アメリカでは、5月の最終月曜日は、戦没者を悼む、メモリアルデーと呼ばれる祝日となっています。南北戦争以来、アメリカ各地で、様々な戦没者を悼む記念日 (Decoration Day) がありましたが、そんな記念日が国レベルで統一され、メモリアルデーとなりました。1971年以来、メモリアルデーは、5月の最終月曜日となり、夏のバケーションシーズンのはじまりとされていて、ビーチがオープンしたり、外でBBQをする人も増え、様々な夏らしいイベントも開催されます。ちなみに、終わりは、9月の第一月曜日のレイバーデーと長い夏の行楽シーズンが続きます。
ニューヨークのメモリアルデーの定番イベントの一つが、メモリアルデーまでの一週間、海軍、マリンコープ、コーストガードの船が集まるフリートウィークで、ニューヨークの街中でも、制服姿の水兵さんをたくさん見かけます。フリートウィークの中心となるのが、ミッドタウンのハドソン川沿い、イントレピッド海上航空宇宙博物館 周辺です。
USS New York が停泊していたのが、イントレピッドの一つ北側にあるピア88です。到着してみると、行列のできる大人気イベントとなっていました。こちらが USS New York、これから乗り込むイベントの会場となっている船です。空港レベルのセキュリティチェックを経て、ピアに入場します。
いよいよ USS New York に乗り込みます。911のメモリアル船と言うこともあると思いますが、サンダルなど足が見える靴での乗船は禁止になっていました。
USS New York には、旧ワールドトレードセンターの鉄骨が一部に使用されており、2011年9月11日のことは決して忘れません、という 911メモリアル 同様、犠牲者の人たちへの思いをのせた船です。
USS New York は、上陸作戦で活躍する海兵隊 (Marines) の輸送を主目的とした軍艦です。入り口を入ってすぐ、現れたのは、キャンプ用のテントです。
中へ入っていくと、実際に活躍している兵士さんたちがお話をしてくれます。
戦車の展示があり、子供たちが登ったりして遊んでいましたが、運転席に実際に座ってみたりなどもできる、とても自由な雰囲気で、珍しい体験に訪れた人たちはとても楽しんでいました。
銃のお話も伺います。特に男の子たちに大人気でしたが、実際に構えてみたりなどもできます。
戦車に乗り込むことができるなんて、まるで映画の世界の一場面のようですが、実際に中を見てみると、これに乗り込んでいる兵士さんたちは本当に大変だろうな、というのが伝わってくる部分もあります。
戦車の上から顔を出したりもできますが、上に上るための中の空間はかなり小さな空間で、子供たちは楽々上ることができますが、ちょっと大きめの体になると中の隙間を通り抜けるだけでも大変です。おしりが大きすぎて通れなくて諦めたわ～ってでてきた女性もいたくらい。
USS New York は、ドック型輸送揚陸艦 (LPD) と言うことで、船から、直接、陸地に戦車や貨物などを輸送できるように輸送機能を中心に設計されています。
船内の開けた広い空間。この日は本当にたくさんの人が集まってきています。
最後にやってきたのは、まるで陸のように広大な甲板です。
ここでは、一緒に写真を撮ってくれたり、フレンドリーになんでも質問したり、お話したりすることができました。
海兵隊の垂直離着が可能な飛行機、オスプレイ (V-22 Osprey) に乗り込む体験も大人気でした。
横並びのシートに座ってみたりします。
ピア88には、USS New York の他、カナダからやって来た沿岸防衛船、HMCS Glace Bay もやって来ていました。こちらは、USS New York と比べると、かなり小さな船です。こちらも甲板では、色々な説明をしてくれました。
操縦席は、人気写真スポットに。なかなか普段お目にかかることがない、現役の船が見学できる貴重な機会でした。
アメリカの3連休は、素晴らしい天気になることが多いですが、今年も気持ちのいい快晴のメモリアルデーとなりました。
USS New York や HMCS Glace Bay は、現役船なので、フリートウィークだけの公開ですが、退役船であるさらに巨大な空母、イントレピッドは、通年公開されています。
