現在、日本ではフェルメールの作品が9点集まる フェルメール特別展 が開催されていますが、週末は大行列必須の大盛況な特別展となっています。時代を越え、世界で注目を集め続けている、オランダ絵画のゴールデンエイジと呼ばれる17世紀にデルフトで活躍したフェルメールが残した現存する作品数は全部で36点。そんなフェルメールの現存する全作品36点を、美術館へ訪れなくても、バーチャル空間で鑑賞できるというアプリが登場しました。スマホ上に現れる空間には、フェルメールの作品がずらりと並んでいます。
フェルメールの作品は、アメリカでは、ニューヨークのメトロポリタン美術館に5点、フリックコレクションに3点、ワシントンDCのナショナルギャラリーに4点あり、その他、アムステルダム国立美術館、ルーヴル美術館などヨーロッパの様々な美術館に収蔵されています。中には、1990年に盗難に遭い、現在、行方不明となっている イザベラガードナー美術館 に収蔵されていた、コンサート (The Concert) という作品がある他、状態が悪く貸し出せない作品もあり、フェルメールのものとされる全36作品を全て並べて見るというのは、実は現実には不可能です。が、そんな全作品をバーチャル空間で鑑賞することができるARアプリが登場しました。世界中の様々なミュージアムに収蔵されている作品をオンライン上に写真で収集したりするなど文化的分野で活動しているグーグルの一部門、Google Arts & Culture のフェルメールプロジェクトによるアプリ(iOS、Android)では、拡張現実のバーチャルの世界でフェルメールの展示が楽しめます。Art Camera と呼ばれる超高解像度のカメラで撮影され、フェルメールの最もよく知られた作品、『真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)』(Girl with a Pearl Earring) をはじめ、3作品を所蔵するマウリッツハイス美術館(Mauritshuis Museum) によりキュレートされています。
こちらは、プロジェクトとアプリの紹介映像です。
ちなみに、アプリは使いたくないという人には、こちらで、全作品が、解説つきで、まとめられています。
どんなに高解像度でも、やはり実際に目の前で本物の作品を見るのとは異なります。世界の素晴らしい美術館の数々に足を運んでみるのもおすすめです。