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クラフトビール ”伝説のImperial IPA”を求めて ガストロパブを巡る バーモントグルメ

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おいしい食事と共に香り高く、味わいのあるビールを少量、ワインのように楽しむ。アメリカにおいて、クラフトビールブームと共に、このようなスタイルが、段々と定着してきた感があります。そんなアメリカクラフトビールの代表的なものの一つがImperial IPA、またの名はDouble IPA。とてもホップが強く、香り高く、アルコール度数も8-12%と高いビールで、ベルギービール同様、ワイングラスで楽しみます。アメリカらしいBBQなどの肉料理、チーズ料理との相性もいいんです。
バーモントと言えば、東海岸IPAのメッカ。特に小さな北部の町Waterbury周辺には、有名なブリューワー、パブが多く点在しており、ニューヨークからの紅葉ドライブ旅行などの際に、楽しむことが出来ます。

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そんな中でなんといっても一番のスーパースターは、American Double IPAの銘柄Heady Topper一種類のみを生産しているAlchemistというブリューワーです。ここのビールはBeerAdvocateなどいくつかのビール評価サイトなどによるとなんと世界一のビールという評価も。以前は、直営ブリューワリーに行けばここのビールを楽しめたようですが、あまりの人気のため行列で周りから苦情が入ったのか現在閉鎖中、卸売りに専念しているようです。曜日毎にバーモント州内の近隣レストラン、パブ、小売店に出荷しているようです。せっかくなので今回の旅のかたわら、このビールを探してみることにします。果たして、このAlchemistのビールに辿り着くことはできるのでしょうか?

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ルート100を北上し、ニューハンプシャーにあるDartmouth Collegeに立ち寄るため、Wood Stock方面へ。昔ながらの可愛いピンクのアメ車がトレードマークのしぶい酒屋を発見。こういう何気ない所に置いてあったりして、と思いつつ立ち寄ってみます。店内をぐるりと一周、見当たらないので店の人に聞いてみます。うちにはないよ、北へ向かえ、とのこと。なんだかゲームをしているようです。

いい雰囲気を醸しだしているビールショップを発見。Westburyに到着したのは6時過ぎ。残念、丁度閉まってしまいました。こちらは、多くのローカルビールを扱っているCraft Beer Cellerという店です。水曜日にはHeady Topperの入荷もあるようです。

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Stoweの宿に向かう前に、Westburyで夕食。バーモント州内をはじめニューイングランド、カナダのケベックなど周辺の地域からのフレッシュなクラフトビールをドラフトで楽しめる大人気店Prohibition Pigへ。Craft Beer Cellerの道を挟んだ向かいです。90分待ちと言われましたが、ラッキーなことに丁度カウンターの席が空きました。

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今日はAlchemistはないとのことなので、まずは記事トップの写真のビールを。この店はパブからスタートしたのですが、自前で醸造もはじめたようです。最もフレッシュと思われるこの店でつくられたMulti Grain IPAからスタートです。シトラスの香り高く、さわやかな最初の一杯におすすめの琥珀色のビールです。一般にIPAというと苦味が強いのですが、このビールはそこまで強くありません。フルサイズの注文で、グラスワインのようなサイズになります。

続いてペールエール。Hill Farmstead BreweryのHill Farmstead Citra。さらにより洗練されたシトラス、フルーティーな香り、素晴らしい出来です。種類を楽しみたいので少量のハーフサイズで。

イーストノースカロライナ風BBQ。4種類の個性的なソースと共にいただきます。

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Craft Mac&Cheese。チーズが絶品なので当然美味しくなります。

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最後は、Imperial/Dobule IPA。Otter CreekとLawson’s Finest LiquidsがコラボでつくったというOtter Creek/Lawson’s Finest Double Doseです。ハーフサイズということで小さなグラスに入って出てきます。とてもホップのきいた、フルーティーな香りを漂わせています。

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ところで、アメリカクラフトビールで高い評価を得ているのが、Imperial IPA、そしてもう一つが以前紹介したFoundersのKBSなどのImperial Stout。この”Imperial”というのは、昔イギリスから帝政ロシアにビールを輸出していたことが由来のようです。おそらく贅沢なビールだったのでしょう。現在は、ホップ、モルツなどを通常の倍量以上とふんだんに使い、その配合に工夫を凝らし、よりアロマティックで個性的なハイエンドラインであることを示しているようです。

途中立ち寄ったマーケットでも。こんな様子。

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2016年に、ストウに、アルケミストの巨大な醸造所が誕生したため、幻のIPAは、入手しやすくなっています。

アルケミスト・ストウでついにヘッディートッパーをゲット!!バーモント州の誇るアメリカの大人気クラフトビール

Burlingtonでの昼食、The Farmhouse Tap & Grill。ここも豊富なクラフトビールの品揃え。
チーズを入れますかの選択肢はありません。チーズは必須、有無を言わせないハンバーガー。絶品です。今まで食べたバーガーの中で一番かも。

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こちらも選択肢はありません。チーズなしには完成しないポークバーガーです。美味しい。

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メニューにAlchemistが載っていたので一応聞いてみますが案の定ないとのこと。ちょっとペールエール系続きだったので、地元Burlington Beer Co.のブラウンエールMason Jar Mildと共に。

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どこのパブで聞いても、また聞かれたよという感じの苦笑、フフッ、売り切れだよ、との返答。この辺りだとどこで売ってるの?、と聞くと、もしかしたらHealthy Living Marketにあるかもとのこと。

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今日はコロンバスデー、平日でないので無理かも、と思いつつ最後のチャンスということで立ち寄ったのが、Burlingtonの少し南にあるHealthy Living Market。
早速ビールコーナーに向かいますが、ここでも見当たりません。店の人に聞いてみると、どうやら11時半頃に入荷したそうですが、13時にはもう売り切れてしまったとのこと。想像以上に競争の激しい世界で、ビックリ。ここのビール、同じスタイルで美味しいよ、という店員のおすすめで買ったのがFoley Brothers BrewingのFair Maiden Double IPAです。
ということで今回は残念ながらAlchemistに辿り着くことはできませんでした。

 

なんとこのHeady Topperが今、どこで手に入るのかの情報を集積している、Heady Spotterというサイトまで登場しているようです。これからハンティングに行かれる方は、覗いてみてください。
どうやら最新のニュースによるとAlchemistは将来的にはStoweに新しいブリューワリーの建設を予定しているようなので、将来的にはこんな騒動も落ち着くかもしれません。

もう一つ忘れてはいけないのが、バーモントのチーズ。
こちらは、ランチで立ち寄った店のサンドイッチ。Smokey Grilled Cheese。熱々の濃厚チーズとベーコンのハーモニーがたまりません。

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Parisian。普段食べるParisionとは、比較にならないくらいの美味しさです。どの食材もスペシャルですがその中でも特に目立っているのが絶品ローカルチーズ。

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絶品チーズのサンドイッチが食べられるのは、WoodstockにあるMon Vert Cafe。軽目のランチにおすすめです。

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こちらがチーズトレイル用の地図です。見て分かるように多くのチーズメーカーがひしめいています。残念ながら今回は、時間の都合上、個別のチーズメーカーを訪れることはできませんでしたが、次回は是非訪れたいところ。

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ということでマーケットでお土産用チーズを物色。
気になっていて、時間があれば訪れてみようと思っていたWillow Hill Farmのチーズはなんと売り切れ。やはり人気のものを手に入れるのは大変なようです。

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お店の人にもおすすめを聞いて、結局選んだのは、Jasper Hill Farm(Cabot Creamery)のチェダー、Shelburne Farmsの2年物チェダー、Consider Bardwell FarmのRupert。家に帰って試してみると、美味しい。どれも正解です。実は、以前紹介したMurray Cheeseでも結構バーモントのチーズを扱っているようなので試してみるのもいいかもしれません。

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家に帰ってもしばらくバーモントの食材でバーモント気分は続きます!

クラフトビール ”伝説のImperial IPA”を求めて ガストロパブを巡る バーモントグルメ was last modified: 1月 25th, 2020 by mikissh