スペインのバスク地方の中心都市、ビルバオ近郊には、世界最古の運搬橋のビスカヤ橋 (Vizcaya Bridge) があります。ビスカヤブリッジは、ビスケー湾河口付近に1893年に完成した、ビルバオ港へと向かう船舶の往来を妨げないように、ゴンドラを用いて人や物を輸送する運搬橋で、現在でも使用されている歴史ある橋です。2006年には産業革命期の歴史的建築として、世界遺産に指定されました。ビルバオの中心からは少し離れていますが、交通の便が良いので行ってみました。
マドリッド周辺からサンセバスチャンに向かう途中、バスク地方の主要都市、ビルバオに一泊し、ビルバオの観光スポットを一日で巡ってみました。ビルバオグッゲンハイム美術館 と、旧市街を見て回った後、サンセバスチャンへのバスが夕方だったので、ビルバオの中心から少し離れていますが、世界遺産のビスカヤ橋 (Vizcaya Bridge) を見に行ってみました。
ビスカヤ橋へは、ビルバオから地下鉄で20分弱の駅、Areeta から徒歩10分程で到着します。川沿いには、とても高い鉄橋が見えてきます。
橋の手前は、駅前のような感じでちょっとした広場となっており、トイレもあります。
橋の手前には、ビスカヤ橋の設計者である、アルベルト・パラシオ (Alberto Palacio) の像が飾られています。アルベルト・パラシオは、エッフェル塔で有名なギュスターヴ・エッフェルの弟子だった人物で、ビスカヤ橋は、1890年から工事がスタートし、1893年に完成に至りました。アルベルト・パラシオは、錬鉄 (wrought iron) が印象的なマドリッドのアトーチャ駅をデザインしたことでも知られています。

ビスカヤ橋は、世界遺産ということで、有名な観光スポットになっている印象がありますが、橋は見るためだけのものでなく、現在でも、その主な役割は、地元の人々が日常的に、対岸に渡るのに利用する公共交通機関となっています。
ビスカヤ橋のゴンドラに乗るためには、ビルバオの交通機関の ICカード乗車券、Barik や、乗り放題の BILBAO BIZKAIA CARD などが使用できます。交通カードがない場合は、自動券売機で購入することもできます。
ビスカヤ橋のゴンドラ乗車の料金は、大変良心的なローカル価格で 0.45€ なのですが、エレベーターを使用し、鉄橋の上を歩く場合は、観光客価格となり 9€ (10,50 € オーディオガイド付き) になります。詳しくは こちら です。
ビスカヤ橋のゴンドラは、一台のみで、ネルビオン川の右岸のゲチョ (GETXO) と、左岸のポルトゥガレテ (Portugalete) 間を行き来しています。
待合室で待っていると、ゴンドラが次第に接近して来ます。
ビスカヤ橋のゴンドラは、実は人だけでなく、車も運ぶことができ、車のままでも乗ることができます。
ビスカヤ橋の待ちに待ったゴンドラにいざ乗り込みます!気分はちょっぴりアトラクション気分です。ほんの数分のライドですが、ゴンドラからは川の眺めが楽しめます。
ビスカヤ橋のゴンドラに乗って渡った先にある、ポルトゥガレテ側には、川沿いに遊歩道が続いています。
ゴンドラを降りて、すぐの所にある、ちょっとした高台のところから、景色を楽しみます。
眺望を楽しむのも束の間、再びゴンドラが戻って来たので、急いで戻ります。
ビスカヤ橋のゴンドラの利用者はほとんどがローカルの人たちです。そんなローカルの人たちに混じりながら、ゴンドラに乗車し、反対側の元の場所へ帰ります。
ビスカヤ橋は、行き交う船舶の邪魔をすることなく、かつ両岸を人が行き来することができるようにと工夫された橋で、そんな100年以上前のアイデアに思わず思いを馳せてしまう、レトロな体験ができます。
Vizcaya Bridge
Puente de Vizcaya Zubia, Getxo, Bizkaia, Spain 地図
スペインのビルバオでは、ビルバオグッゲンハイム美術館もおすすめです。
スペイン旅行は、こんな感じで色々な街を回ってきました。