ニューヨークの家賃が急降下!マンハッタンのレント10年近く前の水準に

Pier 62 at Hudson River Park (5)

全米一の大都市、ニューヨークシティの家賃は、コロナ以降、下落を続けていますが、マンハッタンのレントは、現在、なんと10年近く前の2012年頃の水準に戻っているようです。ニューヨークの不動産リスティングサービス、StreetEasy による、レントインデックス (StreetEasy Rent Index) では、一年前と比べて、マンハッタンは 16.8% も減少しており、それを筆頭に、どのエリアも下落しており、空き物件の水準も昨年と比較して 2倍前後となっています。春になり賑やかになりつつあるニューヨークですが、これからしばらくは、レンタルアパートでは借り手市場が続き、特にスタジオや1ベッドルームの物件は、お得な物件が増えそうです。

昨年から世界を席巻している新型コロナのパンデミックにより、人々の生活パターンは、大きな変化を強いられています。急に通勤の必要がなくなり、旅行にも出かけづらくなり、自宅で過ごす時間が急に増えてしまいましたが、そんな変化に伴い、大都市から郊外へ、狭い家から広い家へとニーズが変化し、不動産マーケットも大きく変化しています。

全米一の大都市で、昨春には、新型コロナ感染の中心地となった、ニューヨークの不動産マーケットも大打撃を受けています。ニューヨークの不動産の価格水準をトラッキングしている、StreetEasy によると、レントインデックス (StreetEasy Rent Index) は、特に、マンハッタンでの下落が大きく、一年前と比べて、16.8% も下がっています。家賃の中間価格は、パンデミック前には、$3417 だったものが、現在、$2700 となり、これは 2010年以来、最低レベルだそうです。ブルックリンの中間値は、$2390 で、2011年以来のレベル、クイーンズは、$1999 と8年振りの水準となっています。詳細は、こちら です。

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(streeteasy.com)

このインデックスは、全般的なレント指数となっているので、部屋数毎のレントの変化は、明らかではありませんが、おそらくもともと供給が多く、需要が激減した、スタジオと1ベッドルームのレントの下落が激しいと思います。

また、Cushman & Wakefield によると、最新のマンハッタンのオフィスの空室率は、16.3%と1994年以来の記録的な水準となっています。昨年は、11.3%でした。そんな状況もあり、アッパーウエストサイドやアッパーマンハッタンなど普通の人が多く住んでいるエリアは、賑わっていますが、中長期出張や転勤時の一時滞在をはじめオフィスワーカーや旅行者、富裕層が多いミッドタウンやアッパーイーストサイドなどは、特に影響が大きいようです。

全米中の大都市のレントは、パンデミックにより大幅下落中とは言え、ニューヨークは、今でも全米一のレント水準を誇っています。例えば、こちらは、レント全般ではなく、2ベッドルーム限定ですが、howmuch.net によるレント水準の最新の調査結果によると、一位は ニューヨーク($4927)、2位は ボストン($4728)、3位は ロサンゼルス($4514)、4位は サンフランシスコ($4084)、5位は ジャージーシティ($3821) となっています。
5位のジャージーシティはニューヨークのお隣、ニュージャージー州の街ですが、ニューヨークからたくさんの人たちが移動してきて、逆に値上がりした場所ではないかと思います。サンフランシスコのお隣のオークランド、近郊のシリコンバレーのサンノゼなど大都市周辺都市では、同様の傾向が見られるのではないかと思います。

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(howmuch.net)

大都市のスタジオや1ベッドルームが大きな打撃を受ける中、ある程度広さのある2ベッドルーム以上の物件は需要が高く、比較的堅調なようです。ニューヨークに住んでみたいという人は、スタジオか1ベッドルームであれば、最初の数か月の家賃が無料になるなどのコンセッションもあったりと、しばらくは、かなりお得な物件が見つけられるのではないかと思います。特に、通常、オフィスワーカーの需要が高いミッドタウンは、現在、狙い目となっています。

ニューヨークの家賃が急降下!マンハッタンのレント10年近く前の水準に was last modified: 4月 26th, 2021 by mikissh