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NYグッゲンハイム美術館 見どころ有名作品大紹介 素敵空間の近代アートミュージアム

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ニューヨークのアッパーイーストサイドにあるグッゲンハイム美術館 (Solomon R. Guggenheim Museum) は、巨匠フランク・ロイド・ライトによるユニークなデザインの建物にあり、ニューヨークのアイコンの一つとなっている美術館です。今年はフランク・ロイド・ライトの150周年の年と言うことで、グッゲンハイム美術館でも様々なイベントが行われ、建設時の様子なども展示されています。そんなグッゲンハイム美術館をデザインしたフランクロイドライトの記念の年に合わせて、現在、グッゲンハイム美術館では、自身を振り返り、20世紀初頭から中盤にかけての近代の有名な抽象画アートの傑作が一堂に展示されています。

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グッゲンハイム美術館では、現在 “Visionary: Creating a Modern Guggenheim” と題された展示が行われています。グッゲンハイム美術館のコレクションは、主に Solomon R. Guggenheim さんが収集したものによって構成されていますが、他にも何人かのコレクターのコレクションも取得し、グッゲンハイム美術館のコレクションに加えられています。それぞれのコレクターにより、そのコレクションの好みに違いがありますが、全体としては19世紀の印象派から、キュビズムやシューレアリスム、20世紀中盤の近代アートまでのコレクションの中から選ばれた、コレクションを代表するような作品が展示されています。

所々に、カルダー (Alexander Calder) や ブランクーシ (Constantin Brâncuși) の個性的な作品が並ぶ中、優雅な雰囲気の建物の緩やかならせんのループをゆったりと歩きながら、絵画や彫刻などの展示を楽しみます。

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グッゲンハイム美術館とは?

グッゲンハイム美術館は、その名のとおり、ソロモン R グッゲンハイムさんの功績によってできたミュージアムです。
こちらは、ミュージアム運営のパートナーであったドイツ人画家 Hilla Rebay さんによるソロモン R グッゲンハイム (Solomon R. Guggenheim) さんの絵画です。鉱山会社を経営する裕福な一家に生まれ、自身も鉱山会社の経営をしていましたが、次第にアートの収集にはまっていき、ビジネスを引退してからは当時のコンテンポラリーアート、現代で言うとキュビスムやシューレアリスムなど抽象的な作品を中心としたの近代アートのコレクターとして活躍しました。1939年に、グッゲンハイム美術館の前身、the Museum of Non‑Objective Painting との名称で美術館をオープンさせました。

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Solomon R. Guggenheim さんがフランク・ロイド・ライトにミュージアムのデザインを依頼したのは1943年のことでした。Solomon R. Guggenheim さんはその後まもなく1949年に亡くなり、ミュージアムは、Solomon R. Guggenheim Museum と名称が変更されます。
現在のこのグッゲンハイム美術館の建物は、相当、長い期間がかかり、1959年に完成しましたが、その直前、フランク・ロイド・ライトも亡くなってしまったようです。

ひさしぶりにグッゲンハイム美術館を訪れてみてビックリしたのがこちらです。実は今までグッゲンハイム美術館では写真撮影は禁止されていたのですが、ポリシーが変更され、館内での写真撮影が可能になりました。グッゲンハイム美術館ならではの素敵な雰囲気を写真におさめることができるようになりとてもうれしいです。

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カンディンスキー

グッゲンハイム美術館でコレクション数の多い代表的な画家の一人は、ロシア出身のアーティスト、カンディンスキー (Wassily Kandinsky) です。

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カンディンスキーの “Composition 8″。作品の構成や色使いがミロの作品を彷彿とさせるような作品です。カンディンスキー (Wassily Kandinsky) は、後に大流行することとなる抽象画家の元祖とされる画家です。

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カンディンスキーの作品がずらりと並ぶギャラリールーム。

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ドローネー

フランス人画家ドローネー (Robert Delaunay) の “Circular Forms” です。ドローネーは、カンディンスキーと並び、抽象アートの先駆者の一人とされています。
ひとつひとつの作品が贅沢な空間に飾られていて優雅に鑑賞できます。

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ドローネーは、色使いが印象的な画家です。

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ドローネーのような抽象画アーティストにかかるとエッフェル塔もこんな印象になります。

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モンドリアン

そしてもうひとり、抽象アートの先駆者として名があがる、オランダ人アーティスト、モンドリアン (Piet Mondrian) の作品もたくさんあります。

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ルソー

グッゲンハイム美術館のループ沿いの作品群の中では、少し場違いな感じのする作品がこちらのコミカルな作品、ヘンリー・ルソー (Henri Rousseau) の “The Football Players” です。ジャングルを背景とするなど日常とは異なった異空間の作品が多い画家ですが、そんなルソーのファンタジー感のあるアートは、その後のシューレアリスムにつながっていったのかもしれません。

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デュシャン

マルセル・デュシャンは、アメリカにやって来て活躍したフランス人アーティストで、キュビスムの代表的なアーティストの一人です。
後にアート界への批判から、現在へと続く社会的なメッセージを込めた自由スタイルのアートをスタートした人物でもあります。

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シャガール

メルヘンチックな作風のシャガールのコレクション。不思議感満載で思わず引き込まれてしまいます。

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フランツ・マルク

フランツ・マルク (Franz Marc) は、シャガールと同時代に活躍したアーティストで、シャガールやカンディンスキーと似た雰囲気の作風をしています。
Franz Marc の “Yellow Cow” です。

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グッゲンハイム美術館では、美術鑑賞の途中、ふと周りに目を向けてみるとこんな壮観な光景が見られます。フランクロイドライトの傑作の建物は本当に素晴らしいです。

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モジリアーニ

一目でモジリアーニ (Amedeo Modigliani) の作品だと分かる独特の世界を築いています。こちらにあるように、現在、世界トップレベルの価格で取引される画家でもあります。

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らせんループの途中には思わず覗いてみたくなる小さな読書室も。

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アレクサンダー・カルダー

アレクサンダー・カルダー (Alexander Calder) の繊細なバランス感覚が光る作品。

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シューレアリスム

らせんループの最上階周辺はシューレアリスムの作品が多く展示されています。ソロモン・グッゲンハイムさんの姪にあたる著名なアートコレクターのペギー・グッゲンハイムさんの影響かもしれません。ちなみにベニスには、ペギー・グッゲンハイムのミュージアム、Peggy Guggenheim Museum があります。

シューレアリスムの著名な画家、マグリット (René Magritte) の作品 “Voice of Space” 。SF小説のような世界です。

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Yves Tanguy の “The Sun in Its Jewel Case”。こちらも独特な世界観です。

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Paul Delvaux ”The Break of Day”。異次元な不思議な世界へと飛んでいきます。

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Victor Brauner さんの作品。その名も “The Surrealist”。ルソーの作品がさらに不思議な世界に進化した感じを受けます。

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ジャクソン・ポロック

MOMA やメトロポリタン美術館などでも作品をよく見かけるジャクソン・ポロック (Jackson Pollock) は、こちらで逸話が紹介されていますが、ペギー・グッゲンハイムによって見出されたアーティストさんです。
典型的な Pollock らしい作品です。

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こちらは、ポロックの珍しい作品です。バスキア風で、バスキアがインスピレーションを得たアーティストかもしれません。

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抽象アート(アブストラクトアート)とは?

グッゲンハイム美術館が特化している抽象アートのコレクションは、時代背景やそれまでのアートの流れ、アーティスト間の影響の相互関係性などを知らないと、何が主題なのか、なぜそのように描かれているのか、よく分からないアートが多いですが、こちらのビデオでは、その背景や楽しみ方などが紹介されています。

アートは、時代の流れに大きな影響を受けるものです。時代と共に、それまでの時代のアートを認識しつつ、常に、現在進行形で、新しい形を求めて活動が行われています。

Thannhauser Collection

グッゲンハイム美術館には、らせんループエリアの展示とはちょっと趣向を変えて、オーソドックスな印象派の作品が展示されているセクションもあります。有名な印象派画家の作品が数多く展示されていて、ドイツでギャラリーを経営していたと言う Justin K. Thannhauser さんのコレクションだったことから Thannhauser Collection と呼ばれています。

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まずは、セザンヌ。

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そして、ゴッホ。

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ゴーギャン。

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ドガ。

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特にピカソの作品が数多くあります。
Toulouse-Lautrec のような感じを受けますが、ピカソの作品です。

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ピカソ青の時代。

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シューレアリスムな感じの作品。

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マティスのような雰囲気のピカソ。

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アートは、その時々によって、その時代の雰囲気に大きく影響されます。その時代のアーティスト達の作品など、様々な要素が影響を与え、一つの作品が誕生してきていることが見られて面白いです。

The Hugo Boss Prize 2016 (Anicka Yi)

近代アートコレクション以外にも現代アートの特別展も開催されています。昨年、ファッションブランドスポンサーの賞、The Hugo Boss Prize を受賞したという Anicka Yi さん。
おしゃれでかっこいいクールな世界観を作り出していました。

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黄金のトイレ

現在、グッゲンハイム美術館には超人気の隠れ見どころスポットがあります。それはなんとびっくりトイレです。美術館の4階にはいつも大行列のトイレがひとつだけあります。
中を覗いてみると、そこにはピカピカと神々しく輝く18金の黄金のトイレがあるのです。

Maurizio Cattelan さんの “America” と題された作品です。みんなが思わず写真を撮りに来たくなるような注目を集める作品となっていますが、実はこの作品、現在の社会的なメッセージも込められているようです。

どうしてゴールドなのか?
このトイレは、”Inequality”が拡大する中、高騰するアートマーケットの象徴として、黄金なのだそうです。

なぜ “America” と名付けられたトイレなのか?
このトイレの表現するところは、アメリカの理想の一つである「機会の平等」です。トイレは、みんなが平等に使用することができる「機会の平等」の象徴です。そして、実際にこの黄金のトイレはみんなが平等に使うことができます。

フィラデルフィア美術館でも登場した、今からちょうど100年前、1917年に、それまでのアート界へのアンチテーゼとして物議を醸した Marcel Duchamp による既製品のトイレを利用した作品 “Fountain” を意識したものかもしれません。

普通にトイレとして利用できる個室のトイレで、ドアの前にはいつもセキュリティの人がいて、長蛇の列ができています。そんな有名なトイレのデザイングッズもミュージアムのギフトショップで発売中です。

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グッゲンハイム美術館のギフトショップは、色々おしゃれなデザイングッズが揃っています。建築も美しい素敵なミュージアムでおすすめです。

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グッゲンハイム美術館 Solomon R. Guggenheim Museum
1071 5th Ave, New York, NY 10128 MAP
開館時間:日-金 10AM-5:45PM 土 -7:45PM(チケット売り場:閉館時間の30分前まで)
休館日:木曜日
入場料:大人25ドル、学生・シニア18ドル、12歳以下無料、土曜日5:45–7:45PM Pay What You Wish
ニューヨークパスシティパスエクスプローラーパス も利用できます。

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