高層ビルが立ち並ぶ大都市ニューヨークの中心、マンハッタンの中央に位置する、セントラルパークは、自然がいっぱいで、野生動物も多く集まる巨大な都市公園で、訪れるたびに新たな発見や出会いがあります。マンハッタンであることを忘れてしまいそうな、森や小川などワイルドな自然が広がるセントラルパークの北部に、数日前から、新たなフクロウがやって来ています。セントラルパークのノースウッズ (North Woods)に、新しく登場したのは、アメリカワシミミズクとして知られる、グレート・ホーンド・オウル (Great Horned Owl) で、珍しいフクロウと言うことで、早速、ギャラリーが出来ています。長期滞在している可愛いアメリカフクロウのバリーに加え、セントラルパークには、現在、2羽のフクロウがいることになります。
ノースウッズは、小川のロッホ (Loch) のある The Ravine を含む、セントラルパーク北部にある園内最大の森で、ちょっとしたハイキング気分を味わえる散策や野鳥観察に人気のスポットです。
グレートホーンドオウルは、ノースウッズ (North Woods) の見晴らしのいい高台にある歴史的な遺構、ブロックハウス (Blockhouse) の近くの森にやって来ています。ブロックハウスは、1812年からはじまった米英戦争中の1814年に建てられたというセントラルパーク最古の現存する建物です。
昨秋、しばらくの間、アメリカワシミミズク は、セントラルパークのランブルで過ごしていましたが、冬を前に立ち去ってしまいました。そして約5ヵ月ぶりにやって来た、今回のアメリカワシミミズクは、現在、セントラルパーク北部のノースウッズ周辺で過ごしています。この時は、ブロックハウスの南側の森の中の高い木の枝で休んでいました。アメリカワシミミズクは、他のフクロウ同様、夜行性のため、日中は、目をつぶって寝ていたり、じっとしていることが多いです。人懐っこくて、可愛い顔をしているアメリカフクロウとは対照的で、威圧感のある雰囲気のフクロウで、人を避けるように高い木の枝でひっそりと過ごしています。
時々、何か音がしたり、気になることがあると目を開き、周囲の様子を確認します。この日は、強風だったため、よく目を開けていました。アメリカフクロウは、真っ黒な目をしていますが、アメリカワシミミズクは、ヒトの白目部分が黄色で、中央が黒目をしています。アメリカワシミミズクは、日の光に弱そうで、目を開ける時も、眩しそうな感じで、片目だけということが多いです。夕方になり、日が弱まってくると目が大きく開いて来ます。
しっかり目を開けるとかなり目は大きくて、こんな顔をしています。角度によっては、コアラのような雰囲気に見えます。
フクロウを見つけると追い払おうと必ずちょっかいをかけるのが、青い鳥、ブルージェイや、カラスたちで、この日も、ブルージェイが、フクロウの周りで大きな鳴き声を上げていました。アメリカワシミミズクは、羽角と呼ばれる角や耳のような形をした羽が頭にあり、その後ろ姿は、まるでトトロのような感じがします。
日中は、大人しそうに見えるフクロウですが、日が暮れると一変し、凶暴なハンターに変身します。特に、アメリカワシミミズクは、フクロウの中で最も巨大で、猛禽類の中でも最強レベルを誇る鳥です。力強そうな羽や足、そして鋭い爪などが、時々見えていました。
アメリカワシミミズクは、こんなフクロウです。
セントラルパーク北部の清涼感溢れるエリアと言えば、小川が流れる Loch で、滝まであります。
ノースウッズ周辺は、冬の間は、落葉してしまい、色がなくなってしまいますが、春を迎え、新緑や花が溢れる美しいエリアに大変身し、珍しい渡り鳥を含め、様々な野鳥が見られるスポットです。
セントラルパーク北部の見どころは、こちらです。新緑も美しいですが、紅葉もとても美しいエリアです。
セントラルパークでは、アメリカフクロウ (Barred Owl) の人気者、可愛いバリーにも出会えます。
