トランプ大統領がアメリカ大統領に就任してからかなり長い時間がたっているような気がしますが、ようやく今日で就任から100日目を迎えます。大統領就任以前からトランプさんは最初の100日で「ものすごい成果を上げる!」と宣言していましたが、この100日間でどんなことを成し遂げることができたでしょうか。アメリカでは100日目で一区切りということで、それまでの成果をひとまず評価するという習慣があり、様々なメディアで分析されています。
選挙戦ではPR&マーケティングストラテジーで大成功を収めたトランプさんですが、実際の大統領の職務と言うとやはり大変のようです。こちらのニュースによると、
“I loved my previous life. I had so many things going,” Trump told Reuters in an interview. “This is more work than in my previous life. I thought it would be easier.”
ということで、大統領としての生活は思った以上に大変なものだったようで、昔の生活を懐かしんでいます。
トランプさんの今までのビジネスとは異なり、国会議員や官僚を相手にそれぞれが明確な専門性とアジェンダを持って動いている世界で変化を起こすのは簡単なことではないと思います。ということで、他との調整がなくても政府の範囲内で大統領の権限である Executive Action を多用し、自身が任命したそれぞれの省庁のトップにより政策が進められていますが、公約としていた大きなテーマを法案として成立させることはできていません。
また、アメリカのロシアや国際社会への対応なども大きく変わりつつあることもうかがえます。予算や税制改革など小さい政府を目指しているのかと思いきや、軍には大きな予算配分、メキシコ国境に巨大な壁の建設計画、そして関税、と分裂している側面が目立ちます。
短い間に本当に様々なことがあったと思いますが、その中からいくつか印象に残っているものを挙げてみると、
こちらの記事でも紹介されていますが、Executive Action の数と、トランプ家所有の Mar-a-Lago フロリダリゾートホテルへの訪問とゴルフの回数、閣僚の偏った人選などは印象的です。
ではトランプ大統領が100日間に行ったことを以下の映像で振り返ってみましょう。
そんな混乱の中、なぜかとても調子がいいのが株式市場、不動産、ビットコインなどの仮想通貨です。実体経済が強くない中、税制改革達成後の資金の動き(投機?)を想定してのフロントランでしょうか。そして、トランプさんのモノマネを10年以上演じてきた、こちらのエンターテイナーもトランプ効果にあやかり、とても景気がいいようです。
ヒラリーさんと比べ、トランプさんはアメリカの国外への干渉を減らすと宣言していたこともあり戦争の起こる可能性は減少するのでは?との期待もありましたが、実際はシリアへの爆撃以来、現在の北朝鮮への対応と緊張は増すばかりです。
ディールメーカーと称し、本心の分かりづらい行動をとるトランプ大統領と、孤立し心理的に追い詰められている北朝鮮のキムジョンウンは最悪の組み合わせかもしれません。
こちらのビデオではそんなアメリカと北朝鮮、日本、韓国の関係、なぜ北朝鮮が ICBM の開発を急ぐのかなどについて分かりやすく解説しています。
これ以上、緊張関係をエスカレートさせず、外交上、上手く解決する方法を見つけることが望まれます。