ブルックリンの新ショッピングスポット、エンパイアストアズ (Empire Stores) を先日紹介しましたが、その中にある一際大きなお店が、おしゃれなインテリアショップ、ウエストエルム (West Elm) です。ウエストエルムという名前からはニューヨークらしい感じは受けませんが、もともとはここブルックリンのダンボが最初のお店となったブランドで、今では、全米中、国外にも展開されているブランドとなっています。そんなブルックリン生まれのウエストエルムは、このブルックリンの象徴的なショッピングスポット、エンパイアストアズにピッタリのお店で、オシャレ度も増し、とてもいい雰囲気になっています。
ウエストエルムは、アメリカ西海岸発の有名なキッチン用品ブランド ウィリアムズ・ソノマ (Williams-Sonoma) の中のブランドのひとつで、ニューヨークでよく見かけるアンティーク系のインテリアとは雰囲気が違っています。ウエストエルムは、2001年に最初、カタログ販売からスタートしました。2003年にはオンライン販売を開始し、そしてその後ようやくブルックリンのダンボに最初の店舗をオープンしたのです。なので、ブルックリンで生まれたブランドとは言えないかもしれませんが、マーケット、ブランド戦略など様々な考えがあってだと思いますが、最初のお店はブルックリンとなりました。
以前は、ウエストエルムの店舗は、ダンボの別の場所でしたが、昨夏から、新しく建設中だったエンパイアストアーズに一足早く移ってきました。
なんだか誰かのおうちに遊びにやって来たような感覚。この感じがまた人気の秘訣だと思いますが、随分と以前とは雰囲気が変わってきていて、くつろぎながら見て回れるようになっています。総合的に家のインテリアを想像しやすくなっています。
デザイナーやスタイリストに相談できるサービスもあります。
ライトの種類も色々。
お部屋にナチュラル感を足したいなぁというときのインテリア用の緑も種類豊富。
以前は考えられませんでしたが、最近、よく見かけるようになってきたのが店舗内のコラボです。ニューヨークで人気のローカルスイーツやフードがおしゃれに並べられています。
最近、ブルックリンでよく見かける人気のカフェ、ブルックリンロースターも入っています。この店内のカフェでドリンクを買って、家具の売り場のソファに座ってくつろいでいる人などもいて、本当に家にいるように過ごすこともできるので、家具を買う前にしっかりお試しができるという自由な感じがこのブルックリンのウエストエルムらしさが出ていていい感じでした。
カフェの席では、居心地がいいからか、みんなのんびりとくつろいでいてにぎやかです。
ウエストエルムは当初、自分たちでインテリアの講座を開いたりするなどお客さんを惹きつけるための努力を色々していたようです。そんな風にお客さんを惹きつけるためのクラスを自分たちが主催すると、プロモーション色が出てしまうようで、なかなか上手くいかなかったそうです。そのため、自分たちではなく、ローカルで活躍しているインテリアコーディネイターなどを招いてクラスをしたり、同じように独自のスタンスで活動しているローカルなコミュニティーを築いているクラフト系の人々や、またはブランドともコラボするようになり、みるみる状況が好転してきたようです。
そんな成功体験からか、ウエストエルムはかなりコラボ好きです。ブルックリンのバッグ (バッグ BAGGU) ともコラボしたことがあり、また最近ではコラボでスーツケースなど様々なものをデザインしたりしています。
ウエストエルムと同業、おしゃれなインテリアブランドの Restoration Hardware は、本業の家具やインテリアを生かして、飲食業にも進出し成功をおさめていますが、そんなインテリア系企業による飲食業や、またはホテル業など他業種への参入が流行っています。これまでの店舗数を増やせばいいという戦略から、お客さんの体験の質をより重視する戦略へと変わりつつあるようです。
ウエストエルムもそんな流行りに乗ってか、来年からは、ホテル業へ進出し、ウエストエルムホテル (West Elm Hotel) のオープンを予定しているようです。
ウエストエルムはブルックリンのダンボ以外にもマンハッタンのチェルシーやアッパーウェストサイドにもあります。
エンパイアストアズは、マンハッタンブリッジの目の前で、ブルックリンブリッジやマンハッタンの摩天楼、メリーゴーランドなど景色の素晴らしいスポットです。