ニューヨークは、ゴシック様式の教会からモダンなコンドまで、様々なスタイルの建築が立ち並び、よく眺めてみると興味深い建物がいっぱいの街です。その中でも、特に目につくニューヨークらしいスタイルのひとつというと、アールデコです。ニューヨークでアールデコというと、クライスラービルやエンパイアステートビルなどが特に有名ですが、例えばこちらの 570 Lexington Avenue にある建物も有名なもののひとつです。この 570 Lexington Avenue の General Electric Building のエレベーターホールには、アールデコらしい素晴らしい装飾が残されています。
570 Lexington Avenueは、アールデコ隆盛の時代、エンパイアステートビルとほぼ同時期の1931年にRCA Victor Buildingとして建てられました。
この日は、ニューヨークの様々な建物を見学することができる、オープンハウス・ニューヨークのイベントで訪れました。
こちらがアールデコのエレベーター。
エレベーターの中もアールデコデザイン。
アールデコのデザインで統一されたエレベーターホールにはめずらしい郵便ポストもあります。
570 Lexington Avenue の建物のトップの部分も特徴的で、こんなデザインになっています。
アールデコとは、1925年から1940年にかけて流行した様式で、幾何学的なパターン化された模様が特徴的です。全般的に、無機質で、インダストリアル的な印象を受ける気がします。アメリカ各都市の建築をはじめ、ファッションやアート、家具など、様々なもののデザインに影響を与えました。
このアールデコ以前には、アール・ヌーボーという様式が流行しました。アール・ヌーボーは芸術性が高く、優美な曲線が印象的なため、その反動とも言えるのか、アールデコとは対照的です。アールデコとアール・ヌーボーに関して、こちらのビデオでその違いが対比されています。
また、ニューヨークパブリックライブラリー所蔵の資料を通じて、アールデコの特徴について解説しているこちらのビデオもあります。
ニューヨークの建築の特徴のひとつでもある、アールデコに興味がある人は、さらにこちらの映像で、さらに様々なアールデコのデザインについて特集しています。
クライスラービルディングなどと同じで、この 570 Lexington Avenue は、ミッドタウンのオフィス街にあり、ふだんはオフィスになっていますが、イベントの日ということで、一般の人々もたくさん訪れていました。
ニューヨークは、建築好きにとっても楽しめる街です。オープンハウス・ニューヨークのイベントがある際にはおすすめです。
