ニューヨークのお土産、Tシャツやマグカップなど街角でよく見かける、今ではすっかりお馴染みとなってる、ニューヨークのロゴといったら「 I ♡ NY(アイラブニューヨーク)」です。世界中の様々な場所でもこの I ♡ NY に似たパロディ版をたくさん見かけるほど大ヒットとなっているロゴですが、その I ♡ NY の誕生のきっかけを知っていますか?「 I ♡ NY(アイラブニューヨーク)」の誕生の秘話を、ロゴをデザインしたデザイナー、ミルトン・グレイサー (Milton Glaser) さんが映像で紹介してくれています。
I ♡ NY がデザインされニューヨーク州の観光PRのロゴとして登場したのは1977年。現在の平和なニューヨークからは想像し難いですが、70年代はアメリカ全般が不況に陥り、70年代中頃にはニューヨークは財政破綻寸前となり、ニューヨークシティでは犯罪が激増、荒廃していた時代でした。そんな危険なニューヨークにやって来る訪問者も激減する中、再びやって来てもらおうとニューヨーク州の観光PRとして「 I ♡ NY(アイラブニューヨーク)」はデザインされました。ロゴをデザインしたのは、後に ブルックリンブリュワリー のロゴなどもデザインしたブロンクス出身のグラフィックデザイナーのミルトン・グレイサー (Milton Glaser) さんです。ロゴは無償(pro bono)で提供されたものだそうですが、現在でも、使用料などで、毎年 $30million も生み出す大ヒット作品となっています。
ハンガリー系移民のミルトン・グレイサー (Milton Glaser) さんは1929年生まれの現在88歳です。ミルトン・グレイサーがアイラブニューヨーク「I ♡ NY」のロゴ誕生の背景を紹介してくれたこちらのショートフィルムは、今年のトライベッカ映画祭の短編(Short)に選出された作品で、ニューヨークの美しいシーンが次々に登場し、ニューヨークへの思いが溢れる素敵な作品となっています。
また、アイラブニューヨーク「I ♡ NY」のロゴがどうしてこれほどまでに人々に受け入れられたのか、その成功の要因をこちらの映像で分析されています。
「I ♡ NY」のロゴ誕生と同時期に I love NY という曲も作られたようで、ニューヨークの州歌となっています。ニューヨークの州歌 I love NY を聴いたことがない人はこちらをどうぞ。
現在でも大活躍を続ける「I ♡ NY」(I Love New York) の素晴らしい観光PRのロゴが誕生したのは、実はニューヨークの荒廃した時代でしたが、当時も今も、ニューヨーカーたちの「I ♡ NY」という思いは同じであることに感動します。
ニューヨークは今、世界でも大変人気の旅行先となっています。