ニューヨーク5番街のニューヨーク図書館 (New York Public Library) の前を通りかかってみると、なんと、ライブラリーの入り口を飾るライオンが本を読んでいます!ライオンに飾りがつくのはクリスマスのリース飾りくらいなので、こんな演出がされているのは初めて見る光景かもしれません。本を読んでいるライオンなんて、あまりにかわいくて、思わず引き寄せられてしましました。道行く人たちもみんな笑顔で喜んでいます。
ライオンに引き寄せられ、せっかく図書館の前で立ち止まったので、以前このニューヨークライブラリーを訪れた際に、この図書館内の豪華なお部屋、ローズメインリーディングルーム (Rose Main Reading Room) が工事中だったので、そろそろできてるかな、と立ち寄ってみました。工事は数ヶ月と聞いていたのですが、5ヶ月たった今もまだ工事中で閉鎖されていました。その代わりに、夏のイベントがいくつかやっていたので、ちょっとその様子を覗いてみました。
ニューヨーク公共図書館(The New York Public Library)は、真っ白な大理石の建物で本当に美しいライブラリーです。中に入ろうと思いましたが、ちょっと待って!夏の図書館は、外も注目です。
図書館のお庭に芝生のエリアが作られ、まるでバケーション気分のこの雰囲気。
黄色のかわいいパラソルとイスが置かれ、リラックスモード満点の空間。
これ、名づけて「アウトドア・リーディングルーム」なんです!
そこに、図書館のスタッフが選んだおすすめの本が置いてあり自由に読めるようになっています。素敵でしょ♪
本はどこでも読めるよ、っていう夏の読書シーズンのアピールですね。ニューヨーク図書館により、今、みんなはどこで本読んでるの?っていうことで、本を読んでいるセルフィー写真(自撮り写真)をソーシャルネットワークに投稿するキャンペーン(#ireadeverywhere)を実施中です。普段は、忙しくて読書の時間を取れませんが、サマーバケーション中は、ビーチなどでゆっくりと読書したいという人も多いでしょう。最近、「この夏に読んでみたい本特集」のような記事もたくさん出ていますね。
「この夏なにを読んでるの?(What Are You Reading This Summer?)」っていうボード、ひとりひとりが読んだ本の名前が貼られています。みんな気軽に立ち寄って書いていくんですよ。ニューヨーク、本好きの人が多いんです。
ニューヨークライブラリーの正面にはこんな噴水もあり、水の音が涼しげで夏にぴったりな光景です。少しイタリアのような光景です。
それでは、いよいよ図書館の中へ入ってみます。1階のフロアでは2つの特別展示が行われていました。ニューヨークパブリックライブラリーでは、定期的に興味深い特別展示がやっていたりします。
まずひとつめの展示が、Public Eye: 175 Years of Sharing Photographyという写真展です。テクノロジーとソーシャルメディアの発達によって、様々な写真、瞬間が多くの人々の間で気軽にシェアすることができるようになりました。
考えてみると、昔は公共の図書館などが人々の知識や情報の共有という点で絶対的な役割を果たしていました。今は図書館へ行かなくてもインターネットでたくさんの写真や情報が簡単に手に入る時代です。昨今の新しいテクノロジーの発展は、ある意味、図書館の存在意義を脅かすものともとれますが、そんな新しいテクノロジーとソーシャルネットワークなどのコミュニケーション手段に対して、公共機関であるニューヨークの図書館が、上手く適応し、新しいコミュニケーション手段を取り入れ、推奨しているニューヨーク公共図書館はやはりすごいと思います。書籍離れが進んでいる世の中だといわれますが、ニューヨークでは、こうした公共図書館の努力もあり、みんなにとって図書館は身近な存在であり、本好きは健在なんです。
この5番街の図書館は天井など空間が美しく、そこにいるだけで優雅な気持ちになれる場所です。
人々の心をうつ一枚、長崎の原爆の様子の写真もありました。
もうひとつのイベントは、Over Here: WWI and the Fight for the American Mind。
あのアンクル・サムの有名なポスターなどが飾られています。
3階の美しいお部屋、ローズメインリーディングルームは閉鎖中でしたが、3階にもたくさんの人々が訪れていて、廊下の広場で、グーテンベルク聖書(Gutenberg Bible)が展示されていました。グーテンベルク聖書とは、15世紀にドイツのヨハネス・グーテンベルクが活版印刷で印刷した世界初の印刷された聖書です。世界で48冊しかない聖書なのですが、アメリカ国内に12冊あり、その1冊がこのニューヨークパブリックライブラリーにある聖書です。他にニューヨークでは、モルガンライブラリーに3冊あります。その他アメリカ国内では、アメリカ議会図書館や、ハーバード大学、イェール大学、プリンストン大学など大学の図書館が持っていることが多く、そんな中、1冊は、ビル・ゲイツが個人所有しているそうです。ちなみに日本にも1冊あり、慶應義塾大学の図書館にあるそうですよ。
ニューヨークライブラリーのギフトショップは相変わらず大人気で、いっぱいお客さんがいました。センスのいいおみやげが揃っているなかなかおすすめのショップです。
トートバッグの種類が本当に豊富でトートバッグのセレクトショップのような品揃えです。
5番街に堂々とたたずむニューヨークライブラリーはニューヨークの人々のオアシスになっています。
図書館の階段がちょうど日陰になって居心地がいいので、みんな一休み。
花と緑がとっても綺麗な季節でニューヨークをお散歩するのに最高の時期ですね。
The New York Public Library (ニューヨーク公共図書館)
5th Ave at 42nd St, New York, NY 10018 MAP
ニューヨークライブラリーの紹介と、ニューヨークライブラリーで行われるウェディングのお話など、美しいニューヨークウェディングのフォトも織り交ぜて紹介した記事もよかったらご覧下さい。