アレックスカッツ ニューヨーク グッゲンハイム美術館で特別展開催中!Alex Katz: Gathering

グッゲンハイム美術館では、ニューヨークで活躍するアメリカ人著名コンテンポラリーアーティスト、アレックス・カッツ (Alex Katz) の特別展、Alex Katz: Gathering が開催されています。アレックスカッツさんは、1927年ブルックリン生まれの現在95歳となるアメリカを代表するコンテンポラリーアーティストで、イラストのような雰囲気の独特の美しい色合いで描いた人物画で知られ、特に妻の Ada さんを描いた作品は、なんと250点以上もあります。今回の回顧展では、80年にも及ぶキャリアの中から生み出された 150点以上もの作品の数々が、お馴染みの螺旋状のギャラリーを中心に、グッゲンハイム美術館中に飾られ、アレックスカッツのポップアートの世界が作り出されています。

グッゲンハイム美術館は、ニューヨークのアッパーイーストサイド、セントラルパーク沿いの五番街で一際目立つ、著名建築家のフランクロイドライトがデザインしたミュージアムです。20世紀中頃に隆盛だった抽象アートを中心に、素晴らしいコレクションを誇る美術館です。そんなグッゲンハイム美術館で、現在、目玉となっている特別展は、そんな抽象表現主義の時代にも人物画を中心に何気ない日常を描き続けたアメリカを代表する著名現代アーティスト、アレックスカッツ (Alex Katz) 回顧展、Alex Katz: Gathering です。

ロビーでは、Ada さんを描いた存在感のある、Blue Umbrella #2 と題された、アレックスカッツさんらしいポップアート作品が飾られていて、アニメや浮世絵のような感じの非日常の世界に入り込んでいく気分になります。

螺旋状のギャラリーでは、下から上に向かって、80年近くものキャリアを誇る、アレックスカッツさんの150点以上もの作品が、若い頃から現在に至るまで時代順に飾られています。
ポスト印象派に影響された感じの若い頃の作品なども色々と展示されています。
アレックス・カッツは、1927年にブルックリンで生まれ、クイーンズで育ったニューヨーカーです。クーパーユニオンとメイン州の美術学校、Skowhegan School of Painting and Sculpture で美術を学んできました。その後もニューヨークとメイン州で暮らし続け、大都市ニューヨークと自然豊かなメイン州をモチーフとした作品を多く描いています。

特別展は、螺旋状のギャラリーだけでなく、いくつかの小部屋の展示スペースでも行われています。螺旋状のギャラリーに入ってすぐの広々としたスペースには、珍しい巨大な抽象アートの作品も飾られています。高層ビルを面白いアングルから描くことによって、不思議な抽象的に見える作品もあります。

アレックス・カッツのアート作品と言えば、思い浮かぶのは、多くの作品に登場する妻の Ada さんです。1958年から現在に至るまで長年結婚生活を続けてきた、Ada さんの変化も作品から見てとれます。

MoMA でお馴染み、Ada さんを逆さまに描いた面白いアングルの作品もやって来ています。

人物を中心としたニューヨークの光景と対比するように、美しい花の作品が飾られています。

こちらも、ビビッドな色合いの作品を同様に対比しています。

人物の形に切り取ったキャンバスに絵を描き、彫刻のようになっている面白い作品もあります。まるでパーティ会場のような雰囲気です。

アレックス・カッツさんは、Ada さんの他、友人のこともよく描いています。左側は、フォトグラファーで映画監督でもある、Rudy Burckhardt さんを海を背景に描いた作品です。

こちらも、まるで動き出しそうな生き生きとした胸像のような面白い作品です。

Hiroshi と題された作品もあります。右側の作品は、アレックスカッツさんの近所に住んでいたアーティストの友人、Hiroshi Kawanishi さんを描いたものです。ウォーホルでお馴染みのシルクスクリーンを得意としたアーティストで、そんな技法が、左側の絵画の一部に使われています。

足だけに注目し描いている、こちらも面白い視点の作品です。

平面にもかかわらず立体感のある人物像で、2体並べることで動きが感じられ、面白い飾り付けとなっています。

雑誌や本のカバーにもピッタリの作風で、Sharon and Vivien と題された左側の作品は、Conversations with Friends という小説の表紙に使用されています。

連続写真のような雰囲気を絵画で表現しています。

最近では、少し寂し気な色合いで木々もよく描いています。

グッゲンハイム美術館の螺旋状ギャラリーの最上部奥にあるギャラリーでは、アレックスカッツの最新の作品が飾られています。独特のカラフルな色合いで人物や日常を描いた爽やかに描く作風から離れ、現在は、白と黒を基調とした抽象アート風の作品に凝っているようです。

アレックスカッツさんの作品は、ニューヨークの地下鉄の駅、57th St にも飾られています。

ニューヨーク地下鉄アート 57 St のアレックス・カッツ ギャラリーが楽しい!

グッゲンハイム美術館のアレックスカッツ特別展は、2/20 まで開催されています。
グッゲンハイム美術館の詳細については、こちらをどうぞ。

グッゲンハイム美術館 見どころ有名作品大紹介 NY世界遺産の近代アートミュージアム

アレックスカッツ ニューヨーク グッゲンハイム美術館で特別展開催中!Alex Katz: Gathering was last modified: 1月 31st, 2023 by mikissh