おなじみのミッドタウンの憩いの場、 5-6th Avenueと40th-42nd Streetにある公園、ブライアントパークもすっかり春の雰囲気になってきています。今、公園内はチューリップとヒヤシンスが彩ってとっても華やかです。
このブライアントパークは、ニューヨークの市民に愛されているパブリックの公園なんですが、実は、資金面的には市からは一切援助を受けていない、プライベートの運営の公園なんです。Bryant Park Corporationという非営利団体が運営しているのですが、公園の中はどんどん綺麗になっていっていて、常に楽しいイベントも行われ、成功している公園として注目されています。
ニューヨークパブリックライブラリーのすぐ裏側にあるのはウィリアム·カレン·ブライアント(William Cullen Bryant)の像です。彼は、19世紀に詩人として活躍し、またアレクサンダー・ハミルトンにより創設され、現在のニューヨークポストの前身となるNew York Evening Postでジャーナリストや編集長としても活躍し、当時ニューヨークで最も名声の高いメディアに育てた人物だそうです。アートや芸術家達を支援し、後のセントラルパークやメトロポリタン美術館の創設への貢献など当時とてもニューヨークで影響力のあった人のようで、この公園もそんな彼にちなんで名づけられたそうです。
冬の間、ホリデーマーケットやアイススケートリンクだったエリアが、綺麗な覚めるようなグリーン色の芝生に。もうすぐ、サマーフィルムフェスティバル(HBO/Bryant Park Summer Film Festival)というイベントの季節がやってきますが、夕涼みの時間にこの芝生が埋まるほどの人々が集まり、みんな芝生に敷物を引いて、ピクニックしながら、日が沈み始める頃映画が上映し始め、みんな寝っころがりながら映画を楽しみます。
イベントも楽しいですが、普段の日常もますます綺麗で居心地のいい公園になってきているような気がします。
今まで、チェスなどができるテーブルがなんとなくあっただけだったのですが、今はゲームコーナーというエリアをしっかりと完備しています。
ゲームで盛り上がる人々。
メリーゴーラウンドもこの公園の人気アトラクションのひとつ。公園内に無料で読書ができるコーナーが前から作られていたのですが、最近その読書コーナーも配置を考えて改善したみたいです。小さい子供たちが集まるメリーゴーラウンドのすぐお隣に子供たち用の本のコーナーを作り、絵本を読んだり遊んだりできるようになりました。
レストランの前もかわいいチューリップで彩られています。日本の感覚だとつぼみのころからじっくり待って、そろそろ咲くかな、って楽しみにしながら待ち、やっと咲きました、ってなると思うのですが、アメリカでは結構、ある日突然どこからか完璧に咲いたお花が登場するんです。そう、綺麗なお花を植えて、しばらくたったらまた綺麗なお花を持ってきて植え替えるって感じで、ちょっと風情はありませんが、そうやっていつも完璧に綺麗な状態を保っていることが多いのです。だから公園に花を育てる庭師みたいな人がいて花を育てるとかはせず、超効率的に管理されていたりします。
このレストランは、ブライアントパークの敷地内という絶好のロケーションにある、Bryant Park Grillというアメリカ料理のレストランで、ビジネスランチなどでいつも席がいっぱいになっています。
もっと気軽にお食事やお茶がしたい時は、レストランと隣接してある、BRYANT PARK CAFÉもおすすめ。昨日、もうオープンしていましたが、こちらは、温かい季節、4月中旬から10月くらいまでのみオープンしているお店です。
この公園、WiFiも完備されています。時々接続状態が悪いこともありますが、旅行者にとってもうれしいサービス。ブライアントパークのパブリックトイレが綺麗で有名だという話を以前も書きましたが、みんなが喜ぶサービスを提供していて、実は素晴らしい公園なのです。
1970年代、この公園の場所がドラックディーラーたちがうろうろする危険エリアだったなんて本当に信じられない話です。
4月-10月の毎週水曜日、11am – 12pmまで噴水が集合場所でブライアントパークパブリックツアー(BRYANT PARK PUBLIC TOURS)というものも行われています。
春の景色を楽しみにブライアントパークを訪れてみて下さい。