ロウアーマンハッタンのオフィスビルに突然現われた無数の缶のアート、その名も、Canstruction。今年で22回目の歴史あるイベントで、昨日から始まったばかりです。無料のフードチャリティーイベントなのですが、通りかかった人たちが思わず足をとめ、くいいるように作品にひきつけられてしまう、一見チャリティーとは思えない、アートイベントと言っていいくらいのユニークなイベントです。
例えば、りんごの作品、サーディンのトマトソース入り（赤缶）と、オリーブオイル入り（黄缶）の同じ形だけど、2種類の色違いの缶詰を3300缶使って作られています。傑作だと思いませんか？その他にも「考える人」とか、缶でこんなアート作品が作れるんだ、と感心させられちゃう作品の数々。
このイベントが行われているのはロウアーマンハッタン、World Financial CenterのBrookfield Placeです。これらの作品の缶詰は未開封のものを使っています。最終的には、City Harvestへ寄付する缶詰なのですが、缶詰のドネーションイベント期間中、こういった形でパブリックアートとして楽しめるようにしてくれているのです。
アザラシや、クジャクなどすごいイマジネーション。
これは噴水です。水の流れは青い缶で表現。
フィナンシャルセンターのこのパブリックスペースはいつも南国のように木に囲まれています。ガラス張りなので、お日様がサンサンと差し込んでとても明るくて気持ちのいい場所。今は、そこに作品が並び、人々が楽しそうに鑑賞し、写真を撮り、楽しんでいる姿が見られます。
わぁ、きれい。すごいですよね、この作品。
よーく見てみると、アメリカの定番シーチキンの缶詰、Bumble Beeだけを使って作られた作品です。
「考える人」も感動するほどよくできています。
ニューヨークのHungerを救おう、という活動をしている、City Harvestのクリエイティビティは、さすがニューヨークを思わせるものがあります。缶詰のドネーションを集めるという一見地味なイベントもアートとのコラボでこんなに話題性のある楽しいイベントにできてしまうのです。チャリティイベントなのに、アートイベントと錯覚させるくらいのレベルの高さも驚きです。このCanstructionイベントはもちろんフリーで誰でも見に来れますが、缶詰1缶でもいいのでドネーション用に持ってきてもらえたらいいな、というのが City Harvest からのメッセージです。このイベントは、フィナンシャルセンターだけでなく、ニューヨークのロウアーマンハッタンやミッドタウンのビル内など数箇所で催されているので近くを通りかかったら訪れてみるのも楽しいかもしれません。
ワールドフィナンシャルセンターは、普段なかなか訪れることのない場所かもしれませんが、近くには、9/11メモリアルやOne World Trade Cetnerなどがあります。One World Trade Centerは、13年の歳月と約$4 billionのコストをかけてようやく完成しました。展望ルーム等の一般開放は来年からのようですが、最近、オフィスのテナント入居も始まり、今後ますます賑わっていきそうです。ワールドフィナンシャルセンター自体も今綺麗に生まれ変わろうと工事の真っ最中。以前は、ランチなどに訪れるにもあまり選択肢がなかったのですが、今は色々と有名どころのお店が入っていい感じになってきています。例えば、ノリータの有名な高級ベーグル店、Black Seed Bagels、ユニオンスクエアエリアで有名なカンボジアンサンドイッチ屋、Num Pang、ハンバーガーの人気店、Umami Burger、サンフランシスコからやってきたメキシカン、Dos Toros Taqueria、バーベキューの有名店、Mighty Quinnなどなど。WFC周辺にもShake ShackやPayard Bakeryなどもあり活気が出てきています。
One World Trade Centerの完成への道のりは本当に長かったですね。こちらがEarthCam作成のOne World Trade Centerの建設の様子のタイムラプス映像です。
このEarthCamは面白いサイトで、世界中の様々な場所にカメラを設置・撮影し、映像をアップ、リアルタイムも結構あります。例えば、ワールドトレードセンター、タイムズスクエア、自由の女神のトーチからのマンハッタンの映像など。びっくりなことに日本の映像もです。
カンストラクションのアート缶詰イベントは、こちらの記事に続きます。
