グレイシーマンション ニューヨーク市長の家 アッパーイーストサイドの川沿いに佇む歴史ある公邸

ニューヨークには、歴史ある建物が色々とありますが、現在ニューヨーク市長が住んでいる家、ニューヨーク市長公邸のお屋敷が、グレイシーマンション (Gracie Mansion) です。お屋敷があるのは、アッパーイーストサイドのイーストリバー沿いにあるカールシュルツ公園内です。オープンハウスニューヨークが開催された先週末、特別に週末にツアーが行われていたので参加してみました。

グレイシーマンションは、アッパーイーストサイドのイーストリバー沿いに広がる憩いの公園、カールシュルツパーク の北側にあります。入口は、88ストリート と イーストエンドアヴェニュー (East End Ave) から公園に入ってすぐの場所です。

グレイシーマンション (Gracie Mansion) は、現在でもニューヨーク市長の家として使用されている、市長公邸のお屋敷のため、中に入る際のセキュリティが厳しいです。

グレイシーマンションは毎週月曜日に、グレイシーマンションの見学ツアーが行われていて、館内を見ることができます。ツアーに参加するときは、こちらの ツアー予約ページ で申し込みをしてから見学ツアーに参加します。

お屋敷の裏手には、ヘルゲート (Hell Gate) と呼ばれる場所があります。
ヘルゲート (Hell Gate) とは、流れが激しく狭いイーストリバーとハーレムリバーが交わるところで、川の水が渦巻を巻いているときがあります。とても見晴らしがいいところです。
この場所は、歴史のある場所で、天然の要衝ということで、独立戦争時は、ジョージ・ワシントンが、お屋敷を拠点に指揮をとっていたこともあるそうです。その当時は、グレイシーマンションの前のお屋敷、ベルビューマンション (Belview Mansion) というお屋敷でした。そのお屋敷は、その後イギリス軍により破壊されてしまいました。

グレイシーマンションは、通常は週末に一般公開はされませんが、オープンハウスニューヨーク の時だけ週末に訪れる機会がありました。
ツアーには結構な数の人がやって来ていました。受付をして、セキュリティチェックを行い、敷地内へと進みます。

グレイシーマンションは、アメリカ独立戦争が終結し、その後の経済発展期に、イギリスからニューヨークにやって来て、貿易商として活躍していたスコットランド出身のアーチボルド・グレーシー (Archibald Gracie) により、1799年に建てられた歴史的な邸宅で、国家歴史登録財 (National Register of Hisotric Places) に指定されています。ニューヨークの当時の中心地であるダウンタウンからは遠く離れた場所のため、カントリーハウスとして使用されました。

入口から中に入ると階段があり、ホールへと続いています。

ホールは、ちょっとしたパーティが開催できる広々としたスペースで、イーグルのミラー鏡や、アメリカ、ニューヨークの旗などが飾られ、フェデラル様式の建物らしいインテリアとなっています。このホールにある暖炉は、なんと アレキサンダー・ハミルトン が、アーロン・バー (Aaron Burr) との決闘後に運び込まれ、亡くなったとされるウエストビレッジのお屋敷 Bayard House にあったものだそうです。

現在、グレイシーマンションのお屋敷は、ニューヨーク市長公邸となっているホール左手のプライベートエリアと、拡張されたゲストが訪れることが多いパブリックエリアとなっているホール周辺に分かれています。もともとのお屋敷の名残が残されている歴史的に貴重なプライベートエリアは、1階のみが公開されていて、ロビー、リビングルーム、書斎、ダイニングルームの4つの部屋を見学することができます。プライベートエリアでは、写真撮影が禁止となっていますが、こちら で紹介されています。

グレイシーマンションは、1799年に建設され、その後20年程、アーチボルド・グレーシー (Archibald Gracie) が所有、使用していました。その間、ここで、アレキサンダー・ハミルトンにより、現在のニューヨークポストの前身であるフェデラリスト誌の New York Evening Post 設立の会議が行われたり、歴史の舞台にもなっています。独立戦争後の経済発展により貿易で財をなした アーチボルド・グレーシー (Archibald Gracie) ですが、その後、1812年にはじまった米英戦争により自由に船を動かせなくなり、1823年にグレイシーマンションのお屋敷を手放すことになってしまいます。そして、何人かの手に渡った末、最終的には、1896年にグレイシーマンション (Gracie Mansion) は、ニューヨーク市の所有となり、カールシュルツパークの一部となります。以降、公園のトイレやお店、Museum of the City of New York などが入っていた時期もあります。

そして、第二次世界大戦中の1942年、空爆の危険性から当時市長だった Fiorello H. LaGuardia さんがニューヨークの中心部から離れた場所にある、グレイシーマンションを市長公邸として以来、グレイシーマンションは歴代ニューヨーク市長の公邸として使用されています。歴代市長により様々な増改築が行われ、現在に至っています。その間、例えば、ケネディ大統領、マザー・テレサ、ネルソン・マンデラをはじめ、アメリカ、世界の著名人がグレイシーマンションを訪れています。

大きなホールに隣接し、2つのお部屋があります。南側には、明るい陽射しが射し込んで来る応接室。

北側には、リビング、ダイニング、書斎のある休憩室があります。

どのお部屋も豪華なシャンデリアや木製のクラシックな家具が置かれていて落ち着いた雰囲気の素敵な空間になっています。

今年2023年は、ヒップホップ誕生から50周年の記念の年と言うことで、リンカーンセンターのヒップホップ50周年記念コンサートで紹介した Rakim をはじめ著名ラッパーたちの写真が色々と飾られていました。

ニューヨーク、歴史、建築好きの人は、ツアーに参加してみると楽しめると思います。グレイシーマンションでは、毎年、ハロウィンの時期には、子供のハロウィンイベント も開催されています。

グレイシーマンション Gracie Mansion
E 88th St &, East End Ave, New York, NY 10028 地図

隣接するカールシュルツパークも一緒に訪れてみるといいと思います。

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グレイシーマンション ニューヨーク市長の家 アッパーイーストサイドの川沿いに佇む歴史ある公邸 was last modified: 10月 26th, 2023 by mikissh