ニューヨークのアッパーイーストサイドにあるニューヨーク市博物館 (Museum of the City of New York) では、400年近いニューヨークの歴史を振り返る展示 “NY At ITS CORE” の一周年を記念し、明日、11月19日(日)までの一週間、入場無料で開放されています。久しぶりに訪れ、見学してみましたが、ニューヨークの歴史を時代毎に、その当時の遺品やインタラクティブな展示を通して、楽しく学べるようになっていました。また、そんな歴史と合わせて、ニューヨークのパブリックアートの変遷も特集されていて、振り返ってみるパブリックアートいう珍しい展示はなかなか貴重で楽しめました。
ニューヨークの歴史を振り返る話題の展示、”NY AT ITS CORE” と一緒に、その他のニューヨークに関連するおもしろい様々なテーマの展示も紹介します。
ニューヨークの歴史 NY AT ITS CORE
まず何と言ってもニューヨーク市博物館で現在行わている展示の中で、注目を集めていて、一番見応えがあるのが、”NY AT ITS CORE” です。1階で、大きく3つに区切った時代のセクションに分かれ開催されています。
港街のニューヨーク PORT CITY
一つ目は、17世紀前半1609年から19世紀後半1898年までの新大陸で、商業的に重要な港の街 “PORT CITY” だったニューヨーク(NYC)。ニューヨークは、オランダ東インド会社のために探検していたヘンリー・ハドソンにより、1609年に発見され、その後、1624年に、ニューネーデルランドの都市、ニューアムステルダムは、オランダの植民地なりました。その後、1664年、イギリスに支配権が移り、アメリカとして独立し、アメリカの最大の都市、港街へと成長していきます。
ニューヨークの初期の頃の重要人物やテーマについてインタラクティブに学べるようになっていました。
ミュージカルですっかり知名度を上げた、アメリカ独立戦争前後に活躍し、初代財務長官にもなったアレキサンダー・ハミルトンも特集されています。
ハミルトンらの活躍もあると思いますが、商業の盛んな港街から金融の一大中心地となっていきます。
増大する移民たちの支持を集めた民主党の政治拠点 Tammany Hall が、William M. Tweed の下、汚職をはじめとしたあの手この手の様々な手法を用いて、絶大な政治力を誇った時代がありました。
そんな有名な政治家のボスは、ニューヨークの観光地にもなっている墓地に眠っています。
フランスからの贈り物で、ニューヨーク、アメリカの象徴ともなっている自由の女神像も展示されています。
現在でもニューヨークの観光名所として大人気の自由の女神。1886年に完成した自由の女神の歴史を知っていますか?こちらでも詳しく紹介しています。
世界を代表すると都市NYCへ WORLD CITY
二つ目のセクション “World City” では、1898年から2012年までニューヨークが北米最大の港街から、世界を代表する都市へと変遷して行った様子が紹介されています。
ニューヨークは、20世紀前半、Roaring 20’s と呼ばれた時代があり、数多くの高層ビルが建設されたりし、特に繁栄していた時代でした。
その後、大恐慌、ニューディール政策、第2次世界大戦と、歴史的に重大なイベントが起こり、今では信じられませんが、1975年にはニューヨークが財政破綻寸前の時代もあったりしました。2001年には全世界を震撼させたテロ事件など様々な時代と出来事を経て、現在のニューヨークに至っていることが分かります。
ニューヨークの未来 FUTURE CITY LAB
最後のセクションは、未来のニューヨークをテーマとした “Future City Lab” となっています。現在、ニューヨークで問題となっているテーマが紹介されたり、映像の中に、入り込みインタラクティブに未来を体験して遊ぶことができます。
地下では、ニューヨークの歴史に関する約30分間の映像作品、Timescapes を見ることができるので、歴史好きの人は、展示と合わせて見てみるのがおすすめです。
ちなみに、こちらは、ニューヨーク市博物館により、1992年に製作されたもののようです。Timescapes を見に行けない人は、こちらも良くできたドキュメンタリーです。
かなり長いですが、こちらのドキュメンタリーも良くできています。
NYCのパブリックアート Art in the Open
先日、はじまったばかりの展示が、ニューヨークのパブリックアートの歴史を紹介する “Art in the Open” です。今年は、ニューヨークの現在のパブリックアートを形作って来た NPO、Public Art Fund の設立から40周年を記念しての展示だそうです。
ニューヨークに飾られたこれまでのパブリックアート作品が年表で紹介されており、懐かしいものも色々とありました。
LA の The Broad で見かけた The South Bronx Bronzes も1989年にパブリックアートとしてニューヨークに置かれていました。
いくつかのNYのパブリックアートの作品は、実物の作品、模型、ビデオなどで詳しく紹介されています。
ニューヨークの地下鉄の駅には、アートがたくさん隠れています。面白い作品が色々あるので地下鉄の駅で見渡してみてください。
例えばこんなアートいっぱいのまるでミュージアムのような駅もあります。
過去のパブリックアートだけでなく、今現在でも楽しめるパブリックアートも紹介されています。
例えば、現在、ニューヨークには、恐れを知らない少女像やアイウェイウェイのフェンスをテーマとした作品があります。
キラキラと美しいシルバーの世界 New York Silver
ニューヨークで銀と言うとティファニーが思い出されますが、ティファニーの歴史あるシルバーウェアと現在のコンテンポラリーシルバーウェアを対比し、紹介した展示 “New York Silver” が開催されています。
女性の活躍 Beyond Suffrage
ニューヨークでの女性のアクティビズムや政治活動をテーマとした展示も行われています。ヒラリーさんのスーツも展示されていました。
この他、ニューヨークでのアクティビズムの歴史、ニューヨークとサルサと言った珍しい展示もあり、ニューヨーク、歴史好きは楽しめる内容となっています。
明日までは入場無料です!
→ ニューヨークシティ博物館が1週間入場無料です!
Museum of the City of New York(ニューヨーク市立博物館)
1220 5th Ave, New York, NY 10029 (103 St) MAP
開館時間: 10am – 6pm
休館日:Thanksgiving Day, Christmas Day, New Year’s Day.
入場料:
大人 $18
シニア・学生(ID要) $12
19歳以下 無料
※ ニューヨークパスでも入場できます。
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