ニューヨークでは、連日、猛暑が続いていますが、そんな暑い日にピッタリなのが、昨年、NYに登場したばかりの海をテーマとした最新アトラクション、ナショナルジオグラフィック・エンカウンター オーシャンオデッセー (National Geographic Encounter: Ocean Odyssey) です。夏日にもかかわらず、たくさんの人で溢れかえるにぎやかなタイムズスクエアで、一際、涼しい気分に浸れる、最新テクノロジーを駆使した面白い体験ができるスポットです。楽しみながら海について学ぼうと、夏休み中の子供たちから大人まで、たくさんの人々が訪れ賑わっていました。
ナショナルジオグラフィック・エンカウンター オーシャンオデッセー (National Geographic Encounter: Ocean Odyssey) は、タイムズスクエアのブロードウェイミュージカルの劇場街にもなっている、44ストリートの 7-8 アヴェニューにあります。昨年10月に、大都会に現れたNYの新アトラクションで、最新の映像や音声技術を利用することにより、水を使用することなく水族館のような体験ができるようになっています。このオーシャンオデッセーは、ガイドさんがついて進んで行くツアー形式のアトラクションのため、完全時間予約制のチケットになっています。
ナショナルジオグラフィックの建物の中に入ると、さっそくエスカレーターで、オーシャンオデッセー の世界へと入って行きます。幻想的な演出で、この先が楽しみになります。
チケットをチェックしてもらい、いよいよオーシャンオデッセーのアトラクションのスタートです。
海の中の可愛い生き物たちが次々に登場する美しい映像は、さすが素晴らしい自然の映像や写真で定評があるナショナルジオグラフィックの作品です。たくさんの海洋生物が登場し、すっかり海の中に潜っている気分にさせてくれます。
大画面のお部屋へと移動し、足元から全て海の世界になります。
足元を走り抜けていく海の生き物たちにびっくり、ぶつからないように思わずよけようとしてしまいます。本当に今、海の水の中にいるような不思議な錯覚になります。
深海ゾーンでは、こんな風に光り輝く生き物たちが存在し、幻想的な世界を作り出しています。
水族館でも必ず見かけるクラゲやサンゴ礁など、美しい光る生物がいっぱい。太陽光の届かない深海や海底で見られる様々な生物たちの発光現象、バイオルミネッセンスが体験できます。
続いて海藻に囲まれた海の中の道を歩いていくと、
海藻に囲まれた鏡の迷路へ突入。あちらにもこちらにも自分の姿が見えるけど、どっちへ行けばいいの?みんな写真撮影しながら鏡の迷路を楽しみ、無事ゴールすると、ガイドさんが出迎えてくれます。
深海の世界へようこそ、ということで、最初は、真っ黒な本当の深海の漆黒の海の中を体験します。真っ暗い海の中をすーっと泳いで通って行く生き物たちの気配を感じながら、時々放たれるキラキラ光る光に目を囚われ、ちょっぴり怖いけど、神秘的な深海の世界の体験です。深海で何が起こっていたのか、次のところで、ぐっと近づいて見ることができます。イカ同士がすごいスピードで海の中を移動しながら、戦っているハラハラするシーンまで登場します。
海草に囲まれた明るい海の世界で登場するのは、とっても可愛いアシカです。こんにちは!
水族館でアシカショーとか見たことがあると思いますが、人間が指示を出すと、アシカが見事にその通りに動いて、なんて賢い可愛い生き物なんだろう、と思ったことがあると思います。ここでは、そんなアシカとの交流を体験できるコーナーです。手を右へ振ると、アシカが右へ泳いでいきます。手をくるくる回すと、アシカがくるくる回ります。可愛いアシカの動きにみんな思わず夢中になってしまいます。
次は、3D映画のように、眼鏡を各自かけてスタンバイです。一体何が起こるのかなと、みんなソワソワ。
すると大迫力の世界が目の前に広がります。完全に海の中にいる気分です。目の前をすごいスピードで駆け抜けていきます。
魚の大群がすごいです。グルグルと大群で動く美しい魚たち。
小さな魚たちを目指して、すごいスピードで大物の魚が突進してくると、一気に小魚たちが四方八方に散り散りになります。
見ていた私たちも突然のことに、ビックリ。思わず、驚きの声がみんなからもれます。海の中のハラハラドキドキの世界を体験できる、ハイライトのアトラクションです。
楽しい体験をしてきましたが、ここからは少しお勉強の時間になります。さっき見た、大きなサメの名前は?魚の種類は?
海の中の世界を解明しようと、今たくさんの人たちが研究していて、こんなことがわかってきているんだよ、というコーナー。
ナショナルジオグラフィック・エンカウンター オーシャンオデッセー (National Geographic Encounter: Ocean Odyssey) に来て、色々体験して、海の中の生き物たちについて少し学んだ子供たちは、ここで、パズルのピースにメッセージを残していきます。
地球の7割を占めるのが海です。
そんなとても身近な存在で、よく知っている気がする海ですが、実は、探索されているエリアは、まだたったの 5%程だそうで、未知の世界が広がっています。ニューヨークのアメリカ自然史博物館で、行われている海をテーマとした特別展、Unseen Oceans でも紹介されていましたが、ここ最近、海洋技術の発展により深海など、これまで探査が難しかった領域の調査がどんどん進んでいます。
アトラクションの最後のコーナーは、今まで見てきた海の中の生き物たちについて、各自学ぶことができるようになっています。
多言語で学べるので、日本語でもOK。絶滅の危機に瀕している海の生き物について、また、よく知っているつもりでいた魚が、普段何を食べているのか、何年くらい生きるのか、どんなところにいるのか、タッチパネルで操作しながら学ぶことができます。
クジラ、イルカなどお馴染みの生物も登場します。
さらに奥には、プラスチックによる海洋汚染の写真などが展示されているナショナルジオグラフィックギャラリーがあります。現在、世界中で、プラスチックによる海洋汚染が大きな問題となっています。最近ストローなどをはじめ、プラスチックを減らそうという大きな動きが、アメリカ、そして世界でも起こっていますが、この展示を見ると、そんな理由が実感できます。
こちらの映像では、プラスチック使用の急速な拡大について紹介されています。
プラスチックは、生物が消化することが難しい材質のため、海洋生物たちの胃の中などから検出されたりしています。それはそれはかわいそうな状態です。そのプラスチックが直接的に生物たちの死因となるようなことは少ないようですが、積もり積もって、間接的に生き物たちにダメージを与え、全体として生態系に大きな影響を与えています。
世界の海に蓄積していくプラスチックごみ。生物たちが、このプラスチックごみによって、危機的な状況にあることを、認識して欲しい、そんな強いメッセージが伝えられています。
ナショナルジオグラフィック・エンカウンター オーシャンオデッセーの見学所要時間は、1時間から1時間半程です。タイムズスクエアというニューヨークの真ん中で、涼しい海気分に浸れる楽しいスポットで、キッズたちも夢中になって楽しんでいました。
水がない中、水の世界を作り出す美しい水族館、オーシャンオデッセーは、砂漠の国、サウジアラビアの王子も気に入り、サウジアラビアに進出することが発表されています。
ナショナルジオグラフィック・エンカウンター オーシャンオデッセー *閉館になりました。
National Geographic Encounter: Ocean Odyssey
226 W 44th St, New York, NY 10036 地図
チケット入場料:
大人 $39.50
子供(3-12) $32.50
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