アイスランドの首都、レイキャビク (Reykjavík) は、アイスランドを訪れた人が、必ず一度は立ち寄る、北欧らしい、可愛いらしい小さな街です。アイスランドのレイキャビクは、北極圏に近い、世界で最北端にある首都の街であり、アイスランドのイメージ通りに周囲を海と山に囲まれた風光明媚な街となっています。アイスランドの首都らしくアイスランドの歴史や文化を知ることができる美術館や博物館などが数多くあり、アイスランドの滞在の一日をこのレイキャビクで観光して楽しむことができます。そんなレイキャビクの見どころ、そして物価の高いアイスランドの観光スポットをお得に楽しむ方法を紹介します!
アイスランド レイキャビク
アイスランドは、北極圏周辺の大西洋にある島国です。ニューヨークから6時間程、ロンドンから3時間程のフライトで行けます。アイスランドの首都、レイキャビクは、地図の左下の方にある、アイスランドの南西部にあり、アイスランドの玄関口、ケプラヴィーク国際空港 (Keflavik International Airport) から車で、45分程の場所にあります。空港からレイキャビクまでは、数多くの空港送迎バスが出ており、レンタカーなしで旅行する人は、レイキャビクでの滞在が便利でおすすめです。今回のアイスランド旅行は、ずっとレイキャビク滞在で楽しんできました。
レイキャビクには、白い雪に映える北欧らしい可愛いカラフルな家が立ち並んでいてとても絵になります。アイスランドの天気は、とても天候が変わりやすく、曇の日も多いのですが、快晴の日に当たると本当に気持ちのいい日になります。
レイキャビクは、起伏のある丘の上の小さな街で、旅行者が多く訪れる、中心部の特定のエリアから少し離れると、ぎっしりと家が立ち並ぶ様子が見られます。可愛いウォールアートが描かれたおうちなどもあるので、ぶらぶらと街をお散歩するのも楽しいです。街の中心部は、道が狭いため、空港からの大型バスは、少し離れた場所にあるバスターミナルに到着し、その後、ミニバスに乗って、または歩いてホテル近くまで向かうことになります。
レイキャビクの象徴のハットルグリムス教会 Hallgrimskirkja
レイキャビクの丘の上に佇む、一際目立つ巨大な教会が、ハットルグリムス教会 (Hallgrimskirkja) です。1945年に建設がはじまり、40年以上の歳月の末、1986年に完成したアイスランド最大の教会です。正面には、11世紀頃、アメリカ大陸に到達したとされるレイフ・エリクソンの像が立っています。
教会の中も見学することができ、素晴らしいパイプオルガンや、アイスランドの独特な教会建築を見ることができます。
祭壇のすぐお隣に立つこのカラフルなアートのような木は、実はみんなのお願い事の木です。みんなが叶えたいお願い事の糸を木に結び付けていきます。
レイキャビクのハットルグリムス教会には、もうひとつとてもおすすめの見どころがあります。それは、教会の尖塔部分へ上ることができるのです。高さ70m以上の教会の尖塔まで上ると、レイキャビクの街周辺が一望できる、とても絶景な展望スポットとなっています。お天気のいい日には、特におすすめの外せない見どころです。
ハットルグリムス教会内へは入場料はありませんが、こちらの展望台に上るには、入場料が800円くらいかかります。教会のギフトショップでチケットを購入できます。人気の観光スポットなので、エレベーターの前には列ができていたりしますが、エレベーターで一気に上に行くことができ、最後の部分だけ少し階段を上るだけで展望台にたどり着き、レイキャビクの美しい街並みの景色を見ることができます。
Hallgrimskirkja
Hallgrímstorg 101, 101 Reykjavík, Iceland 地図
ハットルグリムス教会の隣の彫刻美術館 The Einar Jónsson Museum
ハットルグリムス教会のお隣には、20世紀前半に活躍したアイスランドの彫刻家、Einar Jónssonさんの彫刻美術館 (The Einar Jónsson Museum) があります。この美術館の庭園には、アールデコ風のドラマチックな彫刻が点在していて楽しめる、隠れおすすめスポットとなっています。彫刻美術館内は有料ですが、庭園は誰でも無料で訪れることができます。
アイスランド国立博物館 Þjóðminjasafn Íslands
アイスランドの人気博物館のひとつは、アイスランドの歴史博物館である、アイスランド国立博物館 (Þjóðminjasafn Íslands) です。ヴァイキングによる植民や、キリスト教の伝播、デンマークによる統治など、アイスランドの歴史がわかる、様々な遺品が紹介されています。
レイキャビクは、冷戦時代の1986年、アメリカのレーガン大統領とソ連のゴルバチョフ大統領が会談した場所としても知られています。アイスランドは、第2次世界大戦中、イギリス、アメリカ軍の基地となった場所で、アイスランドがデンマークから独立したのは、1944年。そんな20世紀前半のアイスランドを伝える展示もあります。
National Museum of Iceland – Þjóðminjasafn Íslands
Suðurgata 41, 101 Reykjavík, Iceland 地図
アイスランド国立美術館 Listasafn Íslands
初めてアイスランドへ訪れるのに楽しみにしていたことのひとつが、アイスランドのアートでした。アイスランドらしいアートを楽しめるミュージアムのひとつが、アイスランド国立美術館 (Listasafn Íslands) です。近代アート以降のアイスランドの著名アーティストの作品の展示の他、いくつかの特別展も開催されています。
アイスランド旅行をするとわかりますが、とてもアイスランドらしい光景です。こういう美しいアイスランドの景観を描いた作品なども数多く飾られています。こちらは、アイスランドにおけるアートの黎明期、20世紀初頭に活躍したアーティスト、Þórarinn B. Þorláksson さんの作品です。
National Gallery of Iceland – Listasafn Íslands
Fríkirkjuvegur 7, 101 Reykjavík, Iceland 地図
アイスランド国立美術館の隣には、チョルトニン湖があり、湖畔には、別荘のような可愛い家が点在しています。アイスランドの街は家の色合いが綺麗で本当に絵になります。
レイキャビクの街歩きをしていると、パブリックアートにも色々と出会い楽しめます。
レイキャビク美術館 Reykjavík Art Museum Hafnarhús
レイキャビクでは、ミュージアム巡りも楽しめます。レイキャビクの大きな美術館、レイキャビク美術館は、3つの建物が離れ離れの場所にあり、その中の一つ、最も街の中心地にあり、訪れやすいのが、Hafnarhús です。
かつて、ウェアハウスだった建物がリノベーションされ、お洒落なギャラリーに変身しています。週末だったこともあり、建物内のパブリックイベントがとても盛大に行われていました。
北欧らしい色使いやデザインの作品が色々あり、様々なジャンルのコンテンポラリーアートの特別展が行われています。
素敵だなと思ったのは、レイキャビクのミュージアム内には、必ずコーヒーを飲みながら休憩できる、ゆったりとしたお洒落なスペースがあることです。ここでは海を眺めながらコーヒータイムを楽しむことができます。
Reykjavík Art Museum Hafnarhús
Tryggvagata 17, 101 Reykjavík, Iceland 地図
レイキャビク写真美術館 Reykjavík Museum of Photography
Hafnarhús のレイキャビク美術館のすぐお隣の図書館の最上階には、レイキャビク写真美術館 (Reykjavík Museum of Photography) があります。色使いの美しい自然や人をテーマにした素敵な写真が展示されていました。アイスランドらしい写真のセンスを垣間見ることができ、写真好きには楽しめます。
Reykjavík Museum of Photography
Grófarhús, Tryggvagata 15, 101 Reykjavík, Iceland 地図
セトルメント・エキシビション The Settlement Exhibition
アイスランドにヴァイキングが入植したのが、874年とされていますが、そんな時代の遺構が見学できるのが、セトルメント・エキシビション (The Settlement Exhibition) です。レイキャビクの街の中心にある博物館のひとつで、厳寒の過酷な土地にやって来た当時の様子に思いを馳せることができます。
The Settlement Exhibition
Aðalstræti 16, 101 Reykjavík, Iceland 地図
カルチャーハウス The Culture House Safnahúsið
アイスランド国立博物館の一部である、カルチャーハウス (Safnahúsið) では、アイスランドの様々な文化機関のコラボで、アイスランドの文化的歴史を紹介する “points of view” と題された展示が行われています。
The Culture House – Safnahúsið
Hverfisgata 15, 101 Reykjavík, Iceland 地図
レイキャビクで、アイスランドの歴史が詳しく紹介されているミュージアムが、アイスランド国立博物館とセトルメント・エキシビション、そしてカルチャーハウスです。
アイスランドの歴史に興味がある人は、こちらの映像で詳しく紹介されています。
レイキャビク海洋博物館 Reykjavík Maritime Museum
海に囲まれたアイスランドならではの海洋ミュージアムが、オールドハーバーにあるレイキャビク海洋博物館 (Reykjavík Maritime Museum) です。船舶や漁業など島国アイスランドの海洋に関する歴史が遺品と共に紹介されています。
Reykjavík Maritime Museum
Grandagarður 8, 101 Reykjavík, Iceland 地図
旧港 (Old Harbor) 周辺には、このレイキャビク海洋博物館だけでなく、クジラの博物館 (Whales of Iceland) や、ヴァイキングの暮らしを紹介するサガ博物館 (Saga Museum) などもあります。
レイキャビク美術館 Reykjavík Art Museum Kjarvalsstaðir
レイキャビクのダウンタウンから少し南東にある公園、クランブラトゥン(Klambratún) にあるのが、20世紀中頃に活躍したアイスランドの著名アーティスト、Jóhannes Sveinsson Kjarval の名前を冠したレイキャビク美術館、Kjarvalsstaðir です。Jóhannes Sveinsson Kjarval の作品の展示の他、期間限定の特別展も開催されています。ギャラリーの天井のデザインが印象的です。
彩りのあるインテリアや家具、雑貨が好きな人にもおすすめの美術館で、素敵な空間にお洒落に展示されています。
このレイキャビク美術館のカフェの空間もとても素敵なので、是非ゆったりとティータイムをして欲しいところです。
Reykjavík Art Museum Kjarvalsstaðir
Flókagata 24, 105 Reykjavík, Iceland 地図
観光スポットは、レイキャビクの中心部に集まっていますが、時間短縮のためにとても重宝したのがレイキャビクの公共のバス BESTA です。本数も多く、夜遅くまで走っていて、使い勝手も良かったです。
レイキャビク美術館 Reykjavík Art Museum Ásmundarsafn
レイキャビクの中心からは離れた東側にあるのが、レイキャビク美術館の一つである、Ásmundarsafn です。少し遠いので、バスで訪れるのがおすすめです。
Reykjavík Art Museum Ásmundarsafn は、アイスランドの著名な彫刻家、Ásmundur Sveinsson さんのスタジオが彫刻美術館となったミュージアムです。
建物のプラネタリウムのような丸い部分には、こんな可愛い卵型の彫刻もありました。アットホームな感じのとても居心地のいい美術館でした。
Reykjavík Art Museum Ásmundarsafn
Sigtún 105, Reykjavík, Iceland 地図
レイキャビクで一番大きい温水プール Laugardalslaug
アイスランドで驚くことの一つが、温水プールの多さです。アイスランド人はこの温水プールが大好きで、社交の場のようになっていて、週に何度も通うことがあると、アイスランド人が教えてくれました。日本でいうところの日帰り温泉施設のようなものなのですが、実際に訪れてみると、老若男女問わず本当にたくさんのアイスランド人たちがこのプールにやってきていて、あちらでもこちらでも永遠におしゃべりが止まらなそうな人々の憩いのスポットとなっていました。
今回、訪れてみた温水プールが、Reykjavík Art Museum Ásmundarsafn の近くにある、レイキャビクで一番大きい、オリンピックレベルの巨大なプールのあるロイガルダールル (Laugardalslaug) です。
泳ぐことができる巨大プールの他、遊び用のプール、様々な温度の浴用のプール、サウナなどがあります。日本人的には、最も暑い浴用プールがおすすめです。
シークレットラグーンやブルーラグーンなど旅行者向きの場所とは違い、ローカルたちが集うローカルなスポットということで、周りをよく観察していればわかると思いますが暗黙のルールがいくつかあります。日本の温泉を初めて訪れる外国人も、こんな感じなのかもと思ってしまいました。
ロッカールームで水着に着替えたら、プールへ行く前にタオルをシャワールームの置き場に置いておきます。中では写真撮影禁止です。
レイキャビクには、ロイガルダールル以外にも色々な公共温水プールがあります。アイスランド人たちの日常のカルチャーを見てみたい人にはここはぴったりの場所かもしれません。
Laugardalslaug
Sundlaugavegur 105, Reykjavík, Iceland 地図
ペルラン Perlan
アイスランドの大自然を手軽に楽しめるミュージアムが、レイキャビクから少し離れた場所にある、ペルラン (Perlan) です。オーロラの映像が楽しめるプラネタリウム、氷河の洞窟などアイスランドの自然が色々と紹介されています。周囲が一望できる展望台もあります。
レイキャビクカード
レイキャビク周辺の色々な観光スポットを紹介してきましたが、物価の高いアイスランドでは、ミュージアムの入場料も高めなので、色々なミュージアム巡りをするとなると意外と高くなってしまいます。そんな時にお得なのが、今回のレイキャビク滞在中に利用してみた レイキャビクカード です。レイキャビク周辺の多くのミュージアムで使用できる他、バスも乗り放題となります。今回は、短期滞在だったので、レイキャビク観光は丸一日だけでしたが、24時間のカードを利用し、結構色々なミュージアムを訪れることができました。それぞれのミュージアムはそれ程大きくないので、短時間でも色々と見て回ることができます。多くのミュージアムで、無料のロッカーが用意されていて、コートかけもあるので、荷物があっても身軽に楽しめます。
レイキャビクのシティカードは24時間カードでも充分中心地のミュージアム巡りを楽しむことができましたが、48時間や72時間のカードもあるので、もっとゆっくりとみて回れるようであれば、レイキャビクから少し離れたところにある、Árbær Open Air Museum や The Natural History Museum など他のたくさんのレイキャビク周辺の観光地も楽しめると思います。
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