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アメリカ国会の上院 民主党が主要政党に ジョージア州2議席の決戦投票で勝利 給付金$2000の可能性も?!

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アメリカでは、昨年11月4日、大統領選と同時に、アメリカ国会の上院議会と下院議会の選挙も行われました。トランプさん対バイデンさんの大統領選と合わせて注目を集めていたのが、現在、共和党が多数派を占めている上院の選挙結果でした。11月の選挙結果では、今後どちらが与党となるかは確定せず、ジョージア州の2議席の決戦投票に持ち越されていました。その待ちに待った投票が、昨日、1月5日に行われ、2議席の決戦投票の結果、民主党の新人候補二人が、現職の共和党候補を破りました。そのうちの一人は、ジョージア州初のアフリカ系アメリカ人の上院議員となります。その結果、上院の民主党と共和党の勢力図は、ちょうど半々となり、投票が真っ二つに分かれた場合は、副大統領(民主党)が最終票を投じることになるため、実質上、民主党が与党になることになります。これで、新大統領となるバイデンさんは、新たなコロナ救済法案や大規模なインフラプロジェクトなど思い切った政策を遂行しやすくなります。たとえば、直近では、トランプさんが言い出し、民主党をはじめ共和党議員にも多くの賛同を得て話題になりながらも、上院議長によりブロックされ実現できていなかった、1人$2000 の給付金配布案も近々成立するかもしれません。

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アメリカは、昨年、2020年11月4日に、4年に1度の大統領選が行われました。いくつかの州で接戦となり、勝者の判定に時間がかかったりしましたが、民主党のバイデンさんが勝利しました。

アメリカ大統領選2020 バイデンさん勝利!歓喜溢れるニューヨークの街角

通常は、選挙結果が確定したら、負けを認め、相手を祝福する形で、平和裏に政権の移行が行われますが、現職のトランプ大統領は、ゲームは諦めずにどんな手段を使っても最後まで勝つまで戦うという信条なのか、予想通り最後の最後までごね続け、各州の選挙人数が国会で確認され、公式に次期大統領が決定する今日1月6日に至ってもまだひと悶着しています。

そんな大統領選後のごたごたと同時に選挙運動が行われ注目を集めていたのが、昨日、1月5日に行われたジョージア州での上院2議席の決戦投票です。ジョージア州といえば、歴史的に共和党が優勢なアメリカ南部の州なのですが、近年ではアトランタをはじめ大都市周辺で民主党が勢力を強めています。昨年の大統領選でも接戦の末、ジョージア州で、バイデンさんが勝利し、トランプさんによる証拠のない不正選挙の言い掛かりの恰好のターゲットとなっていました。

ジョージア州では、昨日、1月5日、昨年の上院選挙で両候補とも投票率50%を獲得できなかったため再選挙となった2議席の決戦投票が行われ、民主党の候補者二人が勝利しました。

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(New York Times)

その結果、これまで主要政党は共和党でしたが、共和党が50議席、民主党の48議席、民主党系の独立派が2議席となり、ちょうど勢力が均衡した状態になりました。投票が同数になった場合には、副大統領が最終票を投じることができるため、昨年の大統領選で勝利した民主党が、下院同様、上院でも主要政党となります。閣僚人事などは過半数の承認で決定できますが、通常の法案を可決するには、60票が必要になるため、これからも両党の協力が必要になります。
今回勝利した候補者の一人、Raphael Warnock さんは、実は牧師さんです。キング牧師として有名なマーティン・ルーサー・キング・ジュニアが生まれ育った家の近くにある教会で、キング牧師と父親が牧師さんをしていたこともある、アトランタの Ebenezer Baptist Church という教会で牧師さんをされています。

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Ebenezer Baptist Church がある、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが生まれ育った家周辺は、Martin Luther King, Jr. National Historical Park として、観光できるようになっています。

マーティンルーサーキングジュニア国立歴史地区 キング牧師没後50年アトランタで知る世界を変えた偉大な影響力

全米中で注目となった選挙で、今回のジョージア州での選挙は、かなりの投票数に達したようです。
民主主義のルールを無視して、不正選挙だとジョージア州に言い続けてきたトランプ大統領の行動も影響したかもしれません。

これで、ホワイトハウス、国会の上院、下院と全て、民主党で占められることになり、次期大統領のバイデンさんは、人事や政策が実行しやすくなりました。これまでは、共和党の上院議長だった Mitch McConnell さんが、様々な支援策をブロックしてきましたが、民主党の Chuck Schumer さんの議長のポジションが移ることになり、ニューヨーク州やNYCをはじめ地方政府への支援など幅広いさらなるコロナ支援策や大規模インフラプロジェクトなども行いやすくなります。一方、ビジネスや富裕層への税金が高くなる可能性は高まることになります。

アメリカでは、昨年末、大規模なコロナ経済救済法の第二弾が成立しました。たとえば、トランプさんが言い出し話題となっていた、一般市民への給付金一人$2000 への増額なども実現しやすくなったので、すでに600ドルの給付金が成立していますが、これからさらに追加の支援がされることになるかもしれません。今回の上院の決選投票の結果で、民主党が優勢になり、そんな様々な支援策が成立しやすくなったと言えます。

93兆円の大規模アメリカコロナ経済救済法案第二弾とうとう国会で可決!現金給付$600 失業保険拡充 PPPなど

ジョージア州の州都アトランタは、公民権運動や南北戦争などアメリカの歴史上の重要な出来事が起こった名所や、「風と共に去りぬ」のマーガレットミッチェルの家、全米一とされることも多いジョージア水族館など様々な見どころがある魅力溢れる街です。

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アメリカ国会の上院 民主党が主要政党に ジョージア州2議席の決戦投票で勝利 給付金$2000の可能性も?! was last modified: 1月 6th, 2021 by mikissh