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ニューヨークの無料WiFiサービス LinkNYC 急拡大中!ところで公共WiFiって安全なの?

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旅行者にもうれしい、ニューヨークに新しく登場した高速無料 WiFiサービス LinkNYC!LinkNYC をどうやって使うのか、意外と手間がかかるその使い方と仕組みを紹介します。それとあわせて、これから、LinkNYC は、急速に拡大していきますが、実は懸念としてあがっているのが、プラバシーも含めた、公共のWiFi の安全性についてです。公共の無料 WiFi は、とっても便利ですが、はたして安全なのでしょうか?

2017年最新ニューヨーク WiFi情報はこちら。

ニューヨーク Wi-Fi 事情 徹底紹介!レンタル WiFi は必要?

ニューヨークの無料 WiFi「LinkNYC」とは

ニューヨークは2014年に、市内全域に無料のWiFiを張り巡らそうというプロジェクト「LinkNYC」 を発表しました。LinkNYC は、ただの WiFi ではありません、高速ギガビットのWiFiです。スタバのWiFiとは比べ物にならないくらい高速で、それがニューヨーク全域で使えるようになったら、すごいWiFi天国の街になります。
そして、その「LinkNYC」 プロジェクトの第一歩として、さっそく昨年の12月にサードアヴェニュー沿いに設置され、今年の1月からサービスが開始されました。

この LinkNYC のプロジェクトは、現在ほとんど使われることのなくなっている既存の公衆電話網を、WiFi ホットスポットのキオスクに変換していくという計画です。LinkNYC のサービス運営費用は、広告でまかなうため、利用者への負担や税金を一切かけることなく、運営が可能になるそうです。

キオスクの周辺では、無料 WiFi ということで、自分のスマホやラップトップからインターネットにアクセスできるのはもちろん、キオスクに備え付けのタブレットからは、アメリカ国内に無料で電話ができたり、911など緊急事態を知らせる基本機能や、USBポートを使った充電機能なども提供されています。今年の夏までには、LinkNYC のスポットを500もの数稼働させる予定で、なんと、2024年には7500ものスポットが目標になっているんです。

下記ビデオを見ていただけるとよくわかりますが、
ニューヨークの無料 WiFi「LinkNYC」は、こんな風になっていて、とても便利です!

ニューヨークの無料 WiFi「LinkNYC」使い方

無料 WiFi「LinkNYC」の使い方は、上記ビデオをみてみましょう。

1. 携帯の設定をWiFiに変更
2. WiFiの一覧から「LinkNYC Free Wi-Fi」を選びます。
3. メールアドレスを登録
4. “Get the Key” をクリック
5. インストール
6. ようやく使用開始!

キオスクから 150 feet (50m) レンジ内で使用できます。

現在、無料 WiFi「LinkNYC」がある、稼働中のキオスクは、こちらの地図でチェックできます。

LinkNYC

ニューヨークの無料 WiFi スポット その他

ニューヨークでパブリック WiFi と言うと、他には
・ 地下鉄の駅( WiFi使用可能の駅のみ)
・ 図書館
・ ミュージアム(メトロポリタン、MOMA、グッゲンハイムなど)
・ ブライアントパーク
・ スターバックスをはじめとした、カフェなど
・ バーンズ&ノーブルズ ブックストア
・ タイムズスクエア(ビジターセンター)
・ エースホテル
・ Pret a Manger カフェ(パスワード要)

ニューヨークの無料 WiFi「LinkNYC」ができて、市全域が高速のWiFiでカバーされると、益々便利になります。
LinkNYC のようなインフラが広がってしまったら、ケーブル会社や、携帯キャリア、スターバックスなど、影響を免れませんね。戦々恐々としているかもしれません。

LinkNYCのWiFi は安全なの?

無料で高速WiFiが街中で使えるなんて、なんて素晴らしいの!と、素晴らしい話ばかりで、反対する人なんていないように思えますが、実は市民の自由の権利を追求する NPOグループ、NYCLU(The New York Civil Liberties Union)が、早速、昨日、LinkNYCのサービスに関するプライバシーポリシー(PDF)懸念を表明しています。

要点は、無料WiFiの使用にe-mailアドレスが必要であり、どのサイトを訪れたか、滞在時間など、必要以上にデータを収集し、長期に渡り保管するポリシーになっており、市民に関する情報の集まる巨大なデータベースが出来上がり、ハッカーや NYPD などの法執行機関にその情報を狙われるのではないか、というものです。12か月以上の長期間使用がないとその登録情報は、消去されるようで、旅行者は特に問題ないと思いますが、たしかに、ローカル、特にLinkNYCをメインで使う人にとっては、自分の履歴が全てデータベースに残っている状態になってしまいます。

たしかにそのプライバシーの懸念はもっともではありますが、規模や規約は多少違うかもしれませんが、基本的には、多くのパブリックWiFiプロバイダーに当てはまることだと思います。このNPO グループは、声をあげることによって、一般の中での自分たちのグループの活動の認知度を高め、必要以上にデータを収集せず、より個人の匿名性を考慮した運営を求め、プレッシャーをかけるための表明だと思いますが、客観的に見ると、そのプライバシー上のデメリットを勘案しても、このインフラのメリットは計り知れないと思います。

ただし、本当に危険で、注意が必要なのは、これからのLinkNYCなど、人々が何気なく使用する無料WiFiプロバイダーと似たような名前のWiFiを立ち上げ、間違ってつなげてしまうことを誘導するといったような意図的な犯罪です。
いずれにしても、公共のWiFiでは、情報を閲覧するだけにして、パスワードの入力や、クレジットカードの使用などは極力控えることが大切です。どうしても、パスワードの入力などをする必要がある場合やプライバシーが気になる場合は、公共のWiFiの使用を一旦中止し、モバイル自体のネットワークを利用する、またはWiFiのプロバイダーサイドに情報が漏れることのないようにするため、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)を利用する方法があります。

こちらのビデオでは、パブリックWiFiの危険性について分かり易く解説しています。

VPNのことをもっと知りたい方は、上のビデオの作者が、こちらのビデオで分かり易く説明しています。
みんなの役に立つ新しいサービスの登場は、本当に大歓迎で、今後このようなサービスは、ニューヨークだけでなく、全米各都市、世界の主要都市にもどんどん広がっていくと思います。その一方、それを悪用しようとする人もいるということを認識し、しっかりとその仕組み、対策を理解することが大切になります。

ニューヨークの無料WiFiサービス LinkNYC 急拡大中!ところで公共WiFiって安全なの? was last modified: 5月 29th, 2017 by mikissh