LAのリトルトーキョーにある倉庫街の一角に、ロサンゼルスの現代美術館、モカ・ロサンゼルス (MOCA Los Angeles) の別館、ゲッフェンコンテンポラリー (Geffen Contemporary at MOCA) 美術館があります。大きなインストレーションアートを飾ることができる巨大なウェアハウスが美術館となっているので、迫力ある興味深い個性的なアーティストやテーマの特別展が、随時開催されています。
ロサンゼルスの MOCA と言えば、ダウンタウンの丘の上、グランドアベニュー沿いにある本館、MOCA Grand Avenue がメインなのですが、丘の下、リトルトーキョーには、より実験的な作品が展示される、ゲッフェンコンテンポラリー (Geffen Contemporary at MOCA) があります。ゲッフェンコンテンポラリーは、1983年に、”Temporary Contemporary” として、MOCA LA の中で、最初にオープンしたギャラリーです。
倉庫のような巨大なギャラリーの壁には、Barbara Kruger さんの一際目立つ巨大なメッセージが描かれています。
現在、行われているのは、LAベースで活躍するアーティスト、Laura Owens さんの特別展で、3月25日まで開催されています。Laura Owens さんの展示は、数年前、ニューヨークの ホイットニー美術館 でも行われていました。
個性的なデザインの楽しい時計が並んでいたり、
まるでベッドルームのような展示があったり、とアイデア豊富で、色々なテーマ、手法、媒体を積極的に試しているアーティストで、多彩な作品が展示されています。
柔らかみのある幾何学模様の不思議な世界など色々なタイプの作品が展示されています。
もっとも、Laura Owens さんらしいのが、LA らしい美しい色合いを使った抽象アートとポップアートが融合したような作品です。
作品をよく見てみると、色々な素材のものが組み込まれていたりと手の込んだ工夫が色々と見られます。そんな発見も楽しい特別展です。
巨大ないくつかのパネルからなり、全体で見ると文章になる作品など面白いアイデアがいっぱいの展示です。
もう一つ行われているのが、ニューヨークのアーティスト、Zoe Leonard さんの特別展、Zoe Leonard: Survey です。彫刻や写真が専門のアーティストで、スーツケースをずらりと並べたり、本をぎっしりと並べたり、と個性的な作品が多いのですが、この印象的な Zoe Leonard さんの作品群も、ホイットニー美術館で展示されていたことがあります。
会場が巨大なため、こんな大きな木の作品まで登場。Zoe Leonard さんらしい独特の雰囲気の作品の数々が展示されています。
2016年の大統領選前後に、Zoe Leonard さんが、1992年に作った詩、”I want a president” が脚光を浴び、ハイラインにパブリックアート として飾られていたこともあります。Zoe Leonard さんの特別展も3月25日までとなっているので、見てみたいという人は急ぎましょう。
ウェアハウス風の倉庫のような美術館ですが、お土産コーナーも充実しています。
ゲッフェンコンテンポラリー MOCA では、毎週木曜日の夕方5時から8時の間、入場無料です。また3月25日までは週末も無料で入館することができます。
ゲッフェン・コンテンポラリー MOCA The Geffen Contemporary at MOCA
152 N Central Ave, Los Angeles, CA 90012 地図
ゲッフェンコンテンポラリー美術館のすぐ近くには、全米日系人博物館 (Japanese American National Museum) もあります。
ラーメン屋さんや定食屋さんなど安くて美味しいお店も色々あります。
MOCA の本館は、同じLAダウンタウンの少し離れた位置にあります。現代アート好きの人は、こちらも一緒に訪れてみるのもおすすめです。
ウエストハリウッドの Pacific Design Center にあった MOCA LA のもう一つのギャラリーは、閉鎖となっています。
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ニューヨークの美術館でも、そろそろ終了となる特別展がいくつかあります。ホイットニー美術館のアンディ・ウォーホルの特別展は、2019年3月31日まで、グッゲンハイム美術館の Hilma af Klint の特別展は、2019年4月23日までとなっています。