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ウースター美術館 ビザンツ帝国の巨大モザイクなど幅広い見どころが楽しめるマサチューセッツ州の歴史あるミュージアム

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ウースター美術館 (Worcester Art Museum) は、アメリカ、ニューイングランド地方で、ボストンに次いで大きな都市である、マサチューセッツ州の ウースター (Worcester) という町にある歴史あるミュージアムです。エジプト、ギリシア、ローマなどの古代文明から西洋美術、アメリカンアート、現代アートそして日本や中国などアジアの国々の歴史的な遺品まで幅広い分野に渡る展示が行われています。ウースター美術館の見どころの一つとなっているのが、アメリカで最も大きいビザンティン帝国時代の巨大なモザイク (Antioch mosaics) です。また中世ヨーロッパの鎧の充実したコレクションを誇り、西洋美術のギャラリーなど館内の様々な場所に美しく飾られています。幅広いコレクションで、特に歴史的な遺品の見どころが多い、素敵な雰囲気のミュージアムです。

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マサチューセッツ州のウースター (Worcester) は、ボストンから西に車で一時間程、またロードアイランド州の州都、プロビデンスや、コネティカット州の州都ハートフォードからも一時間程の場所にあり、ニューイングランド地方の都市の中でもボストンに次ぐ大都市となっています。ちなみに、ウースターは、ウスターソースの発祥地のイギリスのウスターにちなんで名付けられました。そんなウースターに、1898年に設立された歴史あるミュージアムが、ウースター美術館で、38000点以上の膨大なコレクションを誇ります。

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ウースター美術館の外観は、ネオクラシカルな雰囲気ですが、ランカスターストリート (Lancaster St) の入口から中に入ると、日本風のイラストがクールなポップな空間が広がっている、ギャップが面白いミュージアムです。ウースター美術館は、この他、ソールズベリーストリート (Salisbury St) にも入口があり、4階からなるなかなか大きなミュージアムで、ウースター美術館の見学所要時間は、全体を一通り見て回るには、2時間半程みておくといいと思います。フロアプランは、こちら です。

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1階

美術館の一階は、エジプト、ギリシア、ローマ、アジアなど世界の様々な地域の歴史的な遺品のギャラリーとなっています。有名なビザンツ帝国時代のモザイクや中世フランスの教会など大規模な建築物が移築され、展示されています。

古代文明

古代エジプトやメソポタミアのアッシリアなどの歴史的遺品が展示されています。こちらは、メソポタミア地方で、紀元前10世紀以降に栄えた新アッシリア時代の Nimrud で発見されたレリーフ、A Winged Genius です。メトロポリタン美術館 をはじめ、世界の著名美術館でもお馴染みの石板です。

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古代ギリシア

古代ギリシアのギャラリーでは、いかにもエーゲ文明らしい壺や青銅の兜や鎧が展示されています。

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古代ローマ

古代ローマのギャラリーでは、古代ローマらしい彫刻群が展示されています。

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ビザンティン帝国

ウースター美術館のおすすめの見どころのひとつである、ルネサンスコート (Renaissance Court) です。1階のソールズベリーストリートの入口から入ってすぐのところにある、とても美しい空間です。ルネサンスコートには、現在のトルコのアンタクヤ (Antakya) 周辺にあった Antioch で発掘されたビザンティン帝国初期、6世紀頃のモザイクが展示されています。ビザンティン帝国は、ローマ帝国が分裂し、東方に誕生した国で、東ローマ帝国とも呼ばれています。モザイクの中でも最も巨大なのが、床にある Worcester Hunt Mosaic です。これは、アメリカで最も大きな Antioch Mosaics だそうです。2階から見下ろすと全景がよく見えますが、とても豪華なモザイクです。

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中世

ウースター美術館の中には、ライムストーンで出来た中世の建築物、Charter House が移築され展示されています。12世紀後半頃のフランスのもので、コミュニティーが集う教会のような場所だったようです。この他、15世紀のスペインのお屋敷の美しい木製の天井が再現された部屋や中世の鎧や武器が展示されているギャラリーもあります。

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アジア

アジアギャラリーでは、中国、日本、インドなど、アジア各国の仏像や、ヒンズー教の神々の像などが、展示されています。

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ニューイングランド地方では、歴史的にも、陶磁器が人気がありますが、日本アートのギャラリーでは、お馴染みの古代の埴輪と一緒に、日本の現代陶磁器の作品の数々が展示されています。

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お隣には、驚いたことに茶道具のコレクションも展示されていました。

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こちらの色鮮やかなコレクションは、中国の陶磁器になります。

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2階

2階は、ルネサンス期から印象派の20世紀前までの古典西洋美術のギャラリーが中心となっている他、期間限定で開催される特別展のコーナーもあります。現在は、ティファニーと、ラ・ファージのステンドグラスをはじめとした、美しい装飾アートの特別展が開催されています。

西洋美術

西洋美術のギャラリーは、14世紀頃のイタリア、ルネサンス初期の宗教画の時代からスタートします。ギャラリーでは、絵画と一緒に、鎧や遺品なども展示されています。

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16世紀頃には、次第に、肖像画など宗教画以外のモチーフの作品も登場します。イタリアの他、フランダース地方やその周辺でもアートが盛んになっていきます。

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ルーヴル美術館 でも有名だった作品のアーティストで、独特のモチーフが印象的な、16世紀フランスのフォンテーヌブロー派の作品もあります。

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ベロネーゼの Disarming Cupid やカラバッジョの The Vision of Saint Jerome などベンチア派の巨匠の作品やスペインの巨匠、エルグレコの作品などもあります。

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風景画、肖像画、風俗画などがテーマとなった17世紀オランダ黄金時代のアートのギャラリーもあります。レンブラント (Rembrandt) や フランス ハルス (Frans Hals) の作品などもあります。

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バロック期からロマン主義の頃の17から18世紀にかけてのフランスアート。バロックアーティストの Hyacinthe Rigaud やロマン主義の Hubert Robert の作品などが並んでいます。

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18~19世紀にかけてのフランスとイギリスの作品が、数多く展示されています。

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女性アーティストが、少ない時代に、描かれたこんな作品もあります。こちらは、”The Studio of the Flower Painter Van Dael at the Sorbonne” と題されたベルギー出身アーティスト、Philippe-Jacques van Bree さんの1816年の作品です。美しいブーケなど静物画で有名アーティストのスタジオの様子を描いた作品です。

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イギリスを代表するアーティスト、ターナーの1829年の作品、Banks of the Loire。

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モネの睡蓮。

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ルノワールとルノワールと親交が深く、その影響が感じられるセザンヌの作品が、対比され、展示されています。

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タヒチでお馴染みのゴーギャンの1891年の作品、The Brooding Woman。19世紀末までの西洋美術作品が展示されています。

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先日の訪問時は展示されていませんでしたが、コレクションには、ダヴィンチの作品かも?とされる “A Miracle of Saint Donatus of Arezzo” と題された作品もあります。

ティファニー & ラ・ファージ ステンドグラス特別展

特別展ギャラリーでは、2019年12月1日まで、ティファニーの創業者の息子で、ティファニーグラスで有名なティファニー (Louis Comfort Tiffany) さんと、日本を訪問したことがあり日本とも関係が深い、ステンドグラスアーティスト、ラファージ (John LaFarge) さんのステンドグラスや工芸品をテーマとした美しい特別展、Radiance Rediscovered: Stained Glass by Tiffany and La Farge が、開催されています。

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こちらは、ラファージの孔雀をモチーフとした美しいステンドグラスです。

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そして、ステンドグラスに合わせるように目の前に置かれている、孔雀の羽柄の花瓶は、ティファニーです。

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その他、色々な美しい工芸品も展示されています。

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3階

3階には、アメリカンアートとコンテンポラリーアートのギャラリーがあります。

アメリカンアート

18世紀後半のアメリカ建国後、19世紀までの様々なアメリカンアート作品が展示されています。この頃の作品は、肖像画、風景画が中心となります。

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シルバーや木時計など、19世紀アメリカの装飾アートギャラリーもあります。

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こちらの愛嬌のある作品は、ボストン出身で、フィレンツェで活動していた彫刻家、Thomas Ridgeway Gould の The Ghost in Hamlet。1880年の作品です。Thomas Ridgeway Gould は、ハワイのホノルルなどのカメハメハ大王像でも有名な彫刻家です。

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コンテンポラリーアート

ウースター美術館には、近代アートのギャラリーはありませんが、20世紀中頃以降のコンテンポラリーアートのギャラリーがあります。現代アートの主なムーブメントであった、抽象表現 (Abstract Expression)、ミニマリズム (Minimalism)、ポップアート (Pop Art) などの著名アーティストの作品が数多く展示されています。抽象表現では、ポロック (Jackson Pollock)、Franz Kline、Joan Mitchell、

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ポップアートでは、アンディ・ウォーホルや Alex Katz などの作品が展示されています。

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4階

4階には、近代アメリカンアートとコロンブスのアメリカ大陸発見以前の古代アメリカ文明のギャラリーがあります。

アメリカンアート

4階は、20世紀以降のアメリカンアートのギャラリーでは、サージェント、フレデリック・チャイルド・ハッサム (Frederick Childe Hassam) らアメリカの印象派アーティストたちと、20世紀の工業化されたアメリカをシャープに描いた Charles Sheeler などの作品が展示されています。アメリカのアーティストではありませんが、カンディンスキーの作品も一点ありました。

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古代アメリカ文明 Pre-Columbian

アステカ、マヤ、オルメカ、シカンなど様々な中米の古代文明の遺品も展示されています。中米文明に共通した人気スポーツ、ボールゲームをモチーフとした Nayarit の彫刻など珍しい遺品もあります。

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ボストン、プロビデンス、ハートフォードなどにも近く、ニューイングランド地方へのロードトリップの途中に立ち寄ってみるのもいいと思います。
毎月、第一日曜日は、Free First Sundays で、入場無料となっています。

ウースター美術館 Worcester Art Museum
55 Salisbury St, Worcester, MA 01609 地図

美術館の周囲には、ニューヨークや白い尖塔が特徴の典型的なニューイングランド地方の教会とは、また少し違った雰囲気の北欧風な感じの教会が立っています。1673年には、入植がスタートしたという長い歴史のある都市で、歴史的な建築も色々と残されています。

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ウースターから1時間程のニューイングランド地方最大の都市、ボストンにも、色々な見どころがあります。

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ウースター美術館 ビザンツ帝国の巨大モザイクなど幅広い見どころが楽しめるマサチューセッツ州の歴史あるミュージアム was last modified: 7月 22nd, 2019 by mikissh