NYブルックリンの最南端にあるコニーアイランド (Coney Island) は、マンハッタンから地下鉄で簡単に訪れることができる、夏の人気ビーチエリアです。ビーチ沿いには賑やかなボードウォークや、レトロなアミューズメントパークがあり、ニューヨークの夏の人気スポットとなっています。コニーアイランドの歴史は古く、なんと18世紀の時代から既にニューヨーカーたちが遊びにやって来るリゾート地だったそうで、現在でもそんなノスタルジックな雰囲気が感じられるエリアとなっています。そんな歴史あるコニーアイランドには、野球場や、ブリュワリー、ストリートアートなど、どんどん新しいものも登場し、再び活気あるエリアとなっています。
コニーアイランドとは
ブルックリンの最南端、ニューヨークハーバーのロウアーベイに位置するコニーアイランドは、19世紀には、リゾート地として開発がはじまり、鉄道の開通後、今から100年以上前の20世紀初頭には、Steeplechase Park や Luna Park などいくつものアミューズメントパークが建ち並ぶ、ニューヨーカーたちが訪れる憩いの場所となっていました。その後、20世紀後半には、都市部の犯罪の増加など治安上の問題もあり、次第に廃れていってしまったのですが、近年、再開発が進められ再び活気を取り戻してきているエリアです。
コニーアイランドは、ニューヨークから手軽に訪れることができ、広いビーチと、遊園地、水族館、ホットドッグで有名な Nathan’s などもあり、家族連れにも人気の夏の日帰り旅行スポットとなっています。
コニーアイランドへは、マンハッタンから地下鉄で1時間程度で訪れることができます。コニーアイランドは、東西に広がる広い範囲のエリアで、最寄り駅は、Coney Island-Stillwell Av Station または、W 8 St – NY Aquarium となります。
コニーアイランドのボードウォーク
コニーアイランドのボードウォーク (Coney Island Boardwalk) は、正式名を The Riegelmann Boardwalk と言います。コニーアイランドボードウォークは、ボードウォーク誕生から95周年を記念する今年、2018年5月にニューヨークシティのランドマーク (New York City Landmark) に認定されました。
このコニーアイランドのビーチのボードウォークは、絵になるニューヨークらしい光景の一つなのですが、ニューヨークのシーニックプレイスのランドマーク (scenic landmark) としても選ばれています。2012年にやって来た巨大ハリケーン、サンディーで大きな被害が出ましたが、現在は、完全に復旧されています。
コニーアイランドの遊園地
コニーアイランドが賑わったあの繁栄の時代を取り戻そうと、2010年にオープンしたアミューズメントパークが、ルナパーク (Luna Park) です。1897年にコニーアイランドに最初にオープンした遊園地、Steeplechase Park は、1964年に閉鎖され、1903年にオープンした、ルナパークは、1944年に火事で焼失してしまいます。そのルナパークの名称を、現在のアミューズメントパークの名称として引き継いでいます。そして、現在のルナパークの顔となっている、一度見たら忘れない、正面にいる面白い顔のおじさんは、実は Steeplechase Park をオープンした、George C. Tilyou さんの似顔絵で、アイコンとなっています。
コニーアイランドは、1884年に、Gravity Switchback Railway という、いわゆる現在のジェットコースターの原形がはじめて登場した、歴史的な場所でもあります。
レトロなメリーゴーランド。かつてコニーアイランドにあった B&B Carousell が、2013年に復活しました。
直下に落ちてくる絶叫ジェットコースター。1925年にオープンしたという歴史的なジェットコースター、Thunderbolt が、2014年に新たに復活しました。
お祭りみたいなレトロな射的。
もう一つのアミューズメントパークは、歴史あるレトロな観覧車を中心とした Deno’s Wonder Wheel Amusement Park です。1920年に完成したというユニークな動きをする観覧車に乗ってみるのも楽しいです。
ニューヨーク水族館
コニーアイランドで今最も人気のスポットは、ここ、つい最近新しいシャーク館がオープンしたばかりで、話題となっている、ニューヨーク水族館です。
ニューヨークアクアリウム コニーアイランドの水族館に話題のシャークの新館誕生 Ocean Wonders: Sharks! 8月はサマーナイツも開催
コニーアイランドビーチ
どこまでも続くように見えるとても広くて長いコニーアイランドのビーチは、ニューヨークのローカルたちの夏の憩いのスポットです。
今も昔も変わらない、ニューヨークのレトロな避暑地です。
ヤシの木のシャワーで、ちょっとしたプールが砂場のところにできていて、小さい子たちの人気の遊び場になっています。
エクササイズができるこんな施設もビーチにあります。
海に長く突き出た桟橋を散歩してみるのもおすすめです。
コニーアイランドの名物ホットドッグ屋さん ネイサンズ
今では、ニューヨーク中で見かける有名なホットドッグ屋さん、ネイサンズ (Nathan’s) の本店があるのがコニーアイランドです。この場所は、1916年にオープンしたという歴史あるお店です。
ネイサンズは、アメリカの独立記念日である7月4日に行われるホットドッグ早食い競争でも有名です。
ファーストフード風の店内ですが、いつも行列が出来ていて、いつ行っても活気があります。
お店の隣には、広いイートインスペースもあります。
地下鉄の駅 (Coney Island-Stillwell Av Station) の近くにある本店の他、ボードウォーク沿いにもお店があります。ボードウォーク沿いには、その他、コニーアイランドのお土産屋さんなど色々なお店も並んでいます。
コニーアイランドブリュワリー
最近では、全米中ですっかりクラフトビールブームとなっていますが、ここ、コニーアイランドにも、コニーアイランドブリュワリー (Coney Island Brewery) があります。暑い日は、満席で大盛り上がりとなっています。
フライトで何種類か試してみます。スイカ風味のビールなど少し変わったものもありますが、定番の Double IPA、ラガー、ピルスナーなどどれも飲みやすく美味しかったです。
午後に数回無料のツアーも行われています。
コニーアートウォールズ
ウォールアートがいっぱいのアートスペース、コニーアートウォールズ (Coney Art Walls) もなかなか楽しいスポットです。昨年からスタートし、今年で2年目となるイベントで、正午から午後8時までオープンしています。
ハリケーンの被害の修復などで大変だったコニーアイランドですが、こうして今、次々に新しいものが完成してきていて、活気を取り戻してきています。
アニメっぽい明るい壁画や、
ブルックリンっぽい多国籍感を感じる壁画、
個性豊かな作品がいっぱいです。
コニーアイランドの野球場 MCUパーク
2001年に完成した野球場で、野球の他、コンサートなどのイベントも開催されることがあります。
この野球場は、ブルックリンのマイナーリーグのチーム、ブルックリンサイクロンズ (Brooklyn Cyclones) の本拠地です。野球好きの人は、ゲームを楽しんでみても面白いと思います。試合の予定はこちらです。試合後には、花火が打ち上げられる日もあります。
そんなコニーアイランドの球場前にある、レトロなアイスクリーム屋さんは、Rita’s イタリアンアイスクリーム。地下鉄の駅からすぐのアクセスがいい場所です。
コニーアイランドのイベント
夏の花火大会
コニーアイランドでは夏の間、毎週金曜日に、ボードウォークエリアで花火大会が開催されています。時間は、少し遅めで、午後9時半からです。詳しくは、こちら。
コニーアイランド無料映画イベント
同じくボードウォークエリアにて夏の間に開催される、コニーアイランドの無料映画イベント (Flicks on the Beach)。イベント詳細はこちらです。
マーメイドパレード
毎年6月に開催される、コニーアイランドの名物イベント、マーメイドパレード (Coney Island Mermaid Parade) では、夏のビーチエリアらしい楽しい仮装を楽しめます。
コニーアイランド周辺のグルメ
せっかくはるばるブルックリンの最南端までやって来たら、コニーアイランド周辺ならではのグルメを楽しんでみるのもおすすめです。
ブライトンビーチでロシア料理
コニーアイランドの西側、ブライトンビーチは、旧ソ連からの移民が多く住んでいるエリアです。珍しいロシア系のレストランやお店屋さんが色々あります。
こちらは、ロシアと文化の近い、旧ソ連の国々の料理も楽しめます。例えば、こちらはグルジア料理のお店です。
Gravesend のシチリアピザの名店
ピザと言えばナポリが思い浮かびますが、ニューヨークで珍しいシチリア風ピザが食べられるお店が、コニーアイランドの北側、Gravesend にあります。
こちらは、100年以上前のコニーアイランドです。昔のアミューズメントパークの方が、豪勢な感じですが、昔も今も変わらずニューヨーカーたちの憩いの場所となっています。