2017年1月1日に、ニューヨークで最も新しい地下鉄として、セカンドアヴニュー (2nd Avenue) ライン Q の路線が開通しました。なんと最初に計画されたのが1919年、その後、景気の波で中止になり、2007年に再び始動したニューヨークの地下鉄のプロジェクトがようやく一部完成しました。地下鉄の線が伸びて便利になっただけでなく、新しい駅はミュージアムのように地下鉄アートが飾られていて、コンテンポラリーパブリックアートが数多く取り入れられていることも注目ポイントです。
地下鉄の工事にかかった費用を聞くと驚くのは想定内なのですが、アートにかかった費用までも聞くと、もうそれはびっくりします。
セカンドアヴニュー (2nd Avenue) ラインが、約45億ドルのコストと長い年月をかけ、ようやくオープンにこぎつけました。
新しく伸びたQラインの駅、96、86、72ストリートの駅は新品のピカピカな駅です。完成から間もなく、地下鉄アプリのマップもアップデートされました。
ポップでかわいいニューススタンド。週末だったからか、オープンしていなくて残念。
セカンドアベニューラインの地下鉄アートは、何気ないニューヨークの街にいる人たちが描かれています。
2009年にたくさんのアーティストの中から選ばれた4名のアーティストがそれぞれの駅のデザイン、製作を担当し、そのアーティストならではの作品が出来上がっています。
86ストリート駅は、アーティスト Chuck Close さんが担当しています。
早速、駅の入り口ですが、ホイットニー美術館 でも見るアーティスト Chuck Close さんのアート作品が地下鉄の駅に飾られていてびっくりです。しかも絵がまさに美術館で見たものそのもの。
カラフルなタイルを並べて作ったモザイクアート。
エスカレーターもピカピカ。地下までの距離がとても長いです。
あまりにリアルで本当写真見たい。
個人的には、86ストリート駅のアートが一番おもしろいかな、と思います。
ニューヨーカーを描いた感じがすごくいいのです。
一目でChuck Close さんの作品とわかる作品。描かれているのはニューヨーク・ブルックリン出身のミュージシャン、Lou Reedさん。
あまりにかっこいい絵に、マクロ撮影をしている人までいますが、本当、これらのアートは素晴らしい出来なのです。
パワフルなモザイク絵。
モザイク絵がリアル過ぎて、すご過ぎて、感動ものの地下鉄アートです。
72ストリート駅の地下鉄アートの一番人気はこれかな?あわてんぼうのおじさんが大事な書類を飛ばしちゃって大変~。Vik Munizさんが担当しているアート作品です。
旅行者風カップルの絵や、
かっこいいお巡りさん。クールを装ってるのに、なぜかかわいくイチゴのアイスキャンディー食べていたりして。
病院のスタッフさんや、カップル。
ターバンしている人や、ジューイッシュの人など、色々な人種がいるニューヨークらしい雰囲気がよく出ています。
そうそう、キャリアウーマンは、ヒール靴持参で、スニーカーで移動する、これまさにニューヨーカースタイル。
ミュージシャンもいるし、本当、ニューヨーカーミュージアムな感じです。
お父さんと、風船を一生懸命捕まえようとする女の子の絵も微笑ましいです。
96ストリートの駅はQの終点で電車の折り返し地点です。
96ストリート駅の地下鉄アートは、Sarah Sze さんの作品で覆われています。
ブルーとホワイトの二色だけのアートで駅が覆われています。
この他、63ストリート駅は既存のホームが活用されていますが、3rd Ave に新たに入口が作られ、Jean Shinさんが担当しています。かつて、3rd Ave 沿いには、高架鉄道、Third Avenue Elevated が走っていましたが、そんな時代をテーマとしたノスタルジックな Elevated と題された作品が描かれています。地上のエスカレーター部分には、解体されている高架鉄道の様子が描かれています。
地下には、高架鉄道下を当時の人々が行き交う様子が描かれています。
セカンドアヴェニューライン(2nd Avenue Line, 2番街線)は、今後、60億ドルをかけ、さらに北へ延長し、106ストリート駅, 116ストリート駅、125ストリート駅の3駅が新たに登場する予定になっています。最終的には、新しい路線、T 線が 2nd avenue 沿いを南にダウンタウンのハノーバースクエアまでを結ばれるという構想になっていますが、完成はまだ遠い将来になると思われます。
ニューヨークの地下鉄の乗り方 など、基本情報はこちらの記事をどうぞ。
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