エッフェル塔は、花の都パリに欠かせないフランスの象徴的存在で、パリで最も有名な観光スポットのひとつです。旅行者の集まる大人気スポットと言うことで、特に繁忙期には大混雑となることも多く、ちょっとした事前準備をしておくと時間が節約できます。今回は、パリ旅行で是非上ってみたいエッフェル塔の見どころ、行き方、チケット予約購入方法、美しいエッフェル塔を眺めることができるパリの絶景スポットなど様々なエッフェル塔の楽しみ方を紹介します。
エッフェル塔とは
エッフェル塔は、1889年にパリで開催されたパリ万国博覧会 (Exposition Universelle de Paris 1889) に合わせ、セーヌ川左岸のパリ7区のセーヌ河岸に建てられました。シャン・ド・マルス公園 (Parc du Champ-de-Mars) の北側、トロカデロ庭園 (Jardins du Trocadéro) の南側に位置し、エッフェル塔の高さは 324m あります。
ニューヨークの自由の女神 の内部構造のデザインを行ったことでも知られる、ギュスターヴ・エッフェル (Alexandre Gustave Eiffel) の会社によりエッフェル塔はデザインされ、1887年から2年強の歳月をかけて建設されました。低層石造りの昔ながらのヨーロッパ建築の残るパリで、一際目立つ美しい塔で、フランスの象徴的存在です。
エッフェル塔は、パリの様々な場所から見ることができますが、エッフェル塔を訪れて、塔内にある展望台からパリの絶景を一望することができる、パリの代表的スポットということで、1889年以来その訪問者数は3億人以上にものぼり、世界で最も訪問者の多い建造物の一つとなっています。
エッフェル塔 チケットの予約・購入方法
エッフェル塔は、パリの外せない大人気観光スポットということで、連日本当にたくさんの人々がやって来ています。
エッフェル塔の観光は待ち時間が長く、展望台に到着する前に列になって待つところが何カ所もあります。①敷地への入場のセキュリティーチェックの列、②現地でチケット購入をするための列、③2回目のセキュリティチェックと2階へのエレベーター待ちの列、などがあり、繁忙期は特に待ち時間が長くなります。
セキュリティーチェックの列は回避できませんが、チケット購入に関しては、エッフェル塔の公式サイトで、チケットの事前予約購入が可能なので、前もって準備しておくのがおすすめです。
エッフェル塔 営業時間
エッフェル塔は、朝早くから夜遅くまで、年中無休でオープンしています。
ただし、時々、ストやデモなどにより閉鎖されることもあります。
夏季 (6月21日-9月2日) : エレベーター (9:00 – 0:45)、階段 (9:00 – 0:45)
その他の時期 : エレベーター (9:30 – 23:45)、階段 (9:30 – 18:30)
エッフェル塔 チケットの種類と料金
エッフェル塔のチケットは、種類が色々あります。エッフェル塔のチケット料金は、2階の展望台までにしておくか、最上階3階のトップフロアの展望台まで昇りたいか、2階までエレベーターを利用するか、階段を利用するかの組み合わせで決まります。エレベーター利用のチケットは、時間指定チケットのオンライン予約購入が可能です。
1. 2階 (エレベーター)
チケット料金:大人 16,30€、ユース(12-24) 8,10€、子供(4-11) 4,10€、4歳以下 無料
2階までのチケットを選択した場合、2階で気が変わっても、トップフロアを訪れることができないので注意。
2. トップ (エレベーター)
チケット料金:大人 25,50€、ユース(12-24) 12,70€、子供(4-11) 6,40€、4歳以下 無料
最上階の展望台までエレベーターで登るチケットは最も人気があるチケットです。直前予約ができないので、トップまで上りたい人は、予定が決まったら早目に予約してしまうのがおすすめです。
本当は天気予報を見てから予約したいところですが、そうもいかず早めの予約となるため、当日の天候は運任せになります。
3. 2階(階段)
チケット料金:大人 10,20€、ユース(12-24) 5,10€、子供(4-11) 2,50€、4歳以下 無料
エレベーターを使用しない場合は、階段となり、地上から1階までは、15分程、さらに1階から2階までも、15分程かかります。体力に自信がない人は、エレベーターを選びましょう。
4. トップ(2階まで階段)
チケット料金:大人 19,40€、ユース(12-24) 9,70€、子供(4-11) 4,90€、4歳以下 無料
階段を選択しても、下りは、エレベーターを利用することができます。逆に、階段がどんな様子か見てみたい人は、降りる時に階段を利用してみることができます。
エッフェル塔 当日チケット現地購入
チケットを現地で購入する場合は、一つ目のセキュリティーチェックを通過後、エッフェル塔の敷地内にあるチケット売り場の列に並びます。繁忙期は、かなりの待ち時間となります。
エッフェル塔 パリエクスプローラーパス
エッフェル塔が含まれているパリの観光パスは珍しいのですが、パリエクスプローラーパスを使って、エッフェル塔の2階展望台へツアーで訪れることができます。
通常このツアーに参加するのに €45 (約5600円) もするものなのですが、エクスプローラーパスを使うことによって手軽に参加できます。
トップフロアではなく、2階の展望台までのツアーとなり、ツアー専用の入り口から入れるため、待ち時間が短縮でき、現地ガイドさんが手配してくれるので、迷うことなく効率的にエッフェル塔の展望台フロアまで行けます。観光地の人込みが苦手な人、時間を節約して効率的に動きたい人にはおすすめの方法です。
訪問日まで一週間を切った、直前でも申し込むことができるので、エッフェル塔の公式サイトで枠がなくなり、予約できなくなってしまった時にもおすすめです。
エッフェル塔への行き方・アクセス
最寄駅は、地下鉄では、ライン9の Trocadéro、ライン6の Bir-Hakeim、ライン8のEcole Militaire などがあります。RER Cでは、Champ de Mars – Tour Eiffel です。バス停も近くにあり、バスで訪れることも可能です。グーグルマップなどを活用し、現在地からの経路を確認してから訪れるのがおすすめです。
パリの交通基本情報は、こちらです。
エッフェル塔の敷地への入口
エッフェル塔への入口は、塔の南側と東側にあります。シャン・ド・マルス公園に面した南側の方が混み合うことが多いので、Allée Jean Paulhan 沿いの東側からの入場がおすすめです。
いざエッフェル塔へ
それでは、実際にエッフェル塔へ上ります!
エッフェル塔の入り口はセキュリティゲートが二回もあります。厳重なことはいいことなのですが、観光客の持ち物ひとつひとつをセキュリティチェックするため、待ち時間が長くなります。大きな荷物や、ガラス、缶入りの飲み物など危険物となり得るものの持ち込みは禁止されているので注意。
チケットを事前購入している人は、専用の列に並び、2階へのエレベーターに向かいます。
無事セキュリティチェックも通り、いよいよ待ちに待った、エッフェル塔のエレベーターに!
結構ぎゅうぎゅうに人が乗ります。
エレベーターは、塔の足に沿って、斜めに昇って行きます。エレベーターの窓から見えるライトアップされたエッフェル塔の足。
ワイワイしながら乗っていると、あっという間にエッフェル塔の2階展望フロアに到着です。エッフェル塔の展望台は柵がありますが、隙間が大きいので、景色の撮影に関しては、邪魔になりません。
パリの景色といったら、いつもエッフェル塔がある景色でしたが、そのエッフェル塔から見まわしたパリの街の景色も最高でした。パリの街の形状がすごくよくわかります。エッフェル塔から南東に真っ直ぐと伸びる美しいシャン・ド・マルス公園。正面には、モンパルナスタワー、少し左には、ナポレオンの墓のある Les Invalides もあり、美しくライトアップされています。
北側には、こちらもパリの象徴の美しいセーヌ川。セーヌ川クルーズもおすすめです。こちらは、北東。
そして、西側を見渡すと、セーヌ川が南下して行きます。セーヌ川は、くねくねしながら大西洋へと流れと行きます。
一段上がったところからの景色も絶景です。こちらは、柵がないので、セルフィーなどの人物撮影は、こちらのフロアがおすすめ。
2階展望台から見上げたエッフェル塔。とても高い塔です。トップフロアのチケットを持っている人は、2階からさらにもう一度エレベーターに乗ります。
2階にもお土産売り場があります。可愛いパリのくまちゃん。
ベルギーチョコレートのレオニダスの可愛いマカロンのエッフェル塔。ちょっとしたカフェがあります。トレイもそれぞれのフロアにあります。
以上、詳しく紹介したのは 2階部分ですが、エッフェル塔の展望台は、全部で3フロアあります。
1階には下が透けて見えるフロアがあり、エッフェル塔の歴史の展示なども行われています。3階は、276メートルの高さにある最上階の展望フロアで、エッフェルが住んでいた部屋も再現されています。
1階の展望フロア、2階の展望フロア、最上階、3階のトップフロアの展望の様子は、こちらの映像をご覧ください。エッフェル塔の夜景を見るのも素敵ですが、お昼間の景色もパリの街の様子がはっきりと見られて楽しいです。
エッフェル塔は本当にたくさんの観光客が訪れるスポットなので、実は帰りのエレベーターも大行列です。エレベーターは、斜めに2階建てになっていて、乗り場は、2フロアに渡っています。2階の乗場は、上のフロアと下のフロアで、外と室内になっています。寒い日は室内の方がありがたいですが、少しでも急いでいる場合は、外の方が早いかも。
エッフェル塔にいる間にシャンパンフラッシュを見ることができました。目の前で見るとやはり迫力があって、とても綺麗です。キラキラするエッフェル塔をいつまでも見ていられます。日没後、毎時ちょうどに5分間、深夜の1時 (夏は深夜2時) まで、シャンパンフラッシュを見ることができます。
シャン・ド・マルス公園からの夜のエッフェル塔も美しかったです。
エッフェル塔の絶景ベスト写真スポット
パリを訪れたら一度は、上ってみたいエッフェル塔ですが、大人気スポットと言うことで、前もって予約をするなどの準備が必要で、当日も厳しいセキュリティーチェックと混雑で、かなり時間を取られるため、あまり時間の余裕のない旅行者は、エッフェル塔に登るのは諦めてしまうこともあります。
でも、パリに来たらエッフェル塔は必ず見られます。そんなに頑張ってエッフェル塔へ行かなくても、パリの色々な場所から美しいエッフェル塔を楽しむことができます。
そんな時におすすめのエッフェル塔の絶景写真スポットを紹介します。
トロカデロ広場ショイヨ宮 (Palais de Chaillot)
エッフェル塔を見る絶景スポットとして有名なのが、エッフェル塔の北西にあるトロカデロ広場ショイヨ宮 (Palais de Chaillot) です。地下鉄の駅、トロカデロからすぐのトロカデロ広場に面したショイヨ宮の美しく輝く石畳みの広場からは、エッフェル塔を真正面に見ることができます。ため息が出るほど美しいです。
トロカデロ庭園 (Jardins du Trocadéro)
ショイヨ宮からエッフェル塔に向かって、下って行く途中にある、トロカデロ庭園 (Jardins du Trocadéro) もエッフェル塔の人気写真撮影スポットです。エッフェル塔を上からつまんでみたり、下から持ち上げてみたりなど面白い写真が撮影できます。
シャン・ド・マルス公園(Champ De Mars)
フランスでは友達や家族と、屋外で食べたり飲んだりしながら、おしゃべりを楽しむピクニックが大人気ですが、そんなピクニックスポットとして人気なのが、エッフェル塔の南側にあるシャン・ド・マルス公園 (Champ De Mars) です。フランス国内外からのたくさんの旅行者が、ここからのエッフェル塔の景色を楽しみながら、ピクニックをしています。バゲットとワイン、Jeusselin、Davoli など近くのお肉屋さん、惣菜屋さんで美味しい惣菜などを買い込んで、ゆっくりと過ごしてみるのもおすすめです。ピクニック中に、シャンパンやワイン売り、お土産売りが声を掛けて来るのが少し難点です。
エッフェル塔東側の小道 Rue de Monttessuy
エッフェル塔の東側の小道からは、エッフェル塔をパリらしい石造りの街並みと一緒に撮影できるスポットもあります。こちらの写真は、Rue de Monttessuy からの景色です。
セーヌ川クルーズ
セーヌ川クルーズでは、川から見上げる形でエッフェル塔が撮影できます。言うまでもなく、最高の写真スポットです。
セーヌ川にかかる橋からの絶景 アレクサンドル3世橋
セーヌ川にかかる数々の橋からは、美しいエッフェル塔の景色が見られますが、中でもおすすめの一つが、アレクサンドル3世橋です。
モンパルナスタワー
モンパルナスタワーの展望台の素晴らしい所は、モンパルナスタワーが見えないことなどと言われることもありますが、モンパルナスタワーの展望台は本当に素晴らしいパリの夕焼けと夜景が楽しめるおすすめの展望スポットです。宝石のように輝くエッフェル塔を楽しむことができます。
凱旋門 (Arc de Triomphe)
凱旋門の屋上もパリの人気展望スポットで、エッフェル塔もよく見えます。夕暮れ時から、エッフェル塔が光り輝く時間帯は、大混雑となります。
ポンピドゥー・センター (Centre Georges Pompidou)
美術鑑賞をしながら、エッフェル塔やパリの夜景まで楽しめるのが、夜9時までオープンしている、フランスの国立近現代美術館、ポンピドゥー・センターです。遅い時間帯に訪れたら、毎時行われるシャンパンフラッシュに合わせ、5階の屋外展望スペースで眺望を楽しんでみるのもおすすめです。
ルーヴル美術館
ルーヴル美術館とエッフェル塔は、あまり結びつきませんが、実は、巨大な美術館の中には、エッフェル塔の眺めを楽しめる場所もあります。こちらは、リシュリーウィングのナポレオン3世のアパートメントがあるエリアです。趣のある像の横に、美しく輝くエッフェル塔を見ることができます。
ノートルダム寺院の屋上
ノートルダム寺院の屋上からも美しいパリの街並み越しにエッフェル塔を見ることができます。ノートルダム寺院の屋上にいる名物のガーゴイルとエッフェル塔をパリの美しい街並みと一緒に撮れる、面白い写真が撮影できるスポットです。
エッフェル塔のトリビア
1889年のパリ万国博覧会のために建設されたエッフェル塔は、当初、期間限定の建造物で、20年間たったら壊される予定でした。それが、現在もフランスの象徴として存在するのは、完成後に、電波塔としても利用し、社会における重要性を高めるなど、ギュスターヴ・エッフェルの努力によるものだそうです。エッフェル塔は、完成当初は不評だったようですが、現在では、フランス革命を祝うバスチーユデーに花火が上げられたり、パリの街の象徴的な、なくてはならない存在となっています。
19世紀後半、当時の最先端の技術を駆使し、建設されたエッフェル塔の建設時の様子は、こちらの映像で紹介されています。
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