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トリビュート・イン・ライト 9/11事件から15年目のワールドトレードセンター

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毎年、ニューヨークでこの時期になると思い出されるのが、2001年9月11日に起こった 9/11 のテロ事件です。ワールドトレードセンターのツインタワーが共に崩壊するという日常では想定できないレベルの出来事が起こり、多くの人々の人生、その後の世界の動向にもとても大きな影響を与えることになりました。今年は、事件から15年目。日中、犠牲者を偲ぶメモリアルイベントが行われ、日没からは、トリビュート・イン・ライト (Tribute in Light) と呼ばれる2本の青い美しい光により夜空が幻想的に照らされています。

トリビュート・イン・ライト (Tribute in Light) は、事件から6か月たった 2002年3月11日に、Municipal Art Society により、一時的な試みとしてスタートしました。その後 2003年から毎年9/11になると行われる恒例のものとなり、夜空を照らし続けてきました。実はこのトリビュート・イン・ライト、今年で最後かもしれない、と何度も言われてきましたが、それらを乗り越え、現在では、9/11メモリアルミュージアム (9/11 Memorial Museum) により続けられていて、9/11事件を偲ぶニューヨークで欠かせない存在となっています。

空に向かって真っすぐと伸びる、美しいトリビュート・イン・ライトの青い光線は、どのように行われているかご存知ですか?
遠くからみると2本の巨大なライトのようなに見えますが、実は、88本もの小さなライトを並べ、それらの光が集合して2本の光線をつくりだしています。上空4マイル辺りまで、7000ワットで照らしていて、天気が良ければ、周囲60マイルの範囲から見ることができます。遠くから見ると、ワールドトレードセンター内の9/11メモリアルのプールから照らされているのかな、と思うかもしれませんが、実は、ワールドトレードセンターから少し南に行った場所にある駐車場の建物の屋上から照らされています。
こちらのビデオでは、トリビュート・イン・ライトの目的、どのように照らされているかなどについて解説されています。

一番高いワン・ワールドトレードセンターをはじめ、ワールドトレードセンターには次々とビルが完成、オキュラス (Oclus) を中心としたショッピングモールも、先日、完成と、すっかり新生ワールドトレードセンターとなりつつありますが、9/11を偲ぶメモリアルはその中心として存在し続けます。

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9/11メモリアルの隣には9/11ミュージアムもあり、犠牲になられた方々の冥福を祈る場所であるとともに9/11事件に関する詳細やその背景など現代の歴史として知っておきたい事実など充実した内容で展示されています。

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911メモリアルミュージアム ワールドトレードセンター みどころポイント

現場にかけつけた数多くの消防士さんたちも犠牲になってしまいました。そんな勇敢な消防士さんたちの足跡は、ニューヨーク市消防博物館に残されています。

ニューヨークの珍しいミュージアム 消防博物館 New York City Fire Museum

この他、ニューヨーク周辺には数多くの9/11事件を偲ぶモニュメントが建てられています。

こちらは、リバティーステートパーク内のモニュメントです。

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マンハッタンの絶景を眺めることができるハドソン川の対岸、ジャージーシティのExchange Placeには、ワールドトレードセンターで使われていた鉄骨によるモニュメントもあります。

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ニューヨークだけではありません。例えば、ワシントンDC にある、ニュースとジャーナリズムの専門ミュージアム、ニュージアム (Newseum) では、警察や消防士同様、危険を冒しながらその状況をレポートしたジャーナリストの視点からの9/11事件が取り上げられています。

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ニュージアム Newseum ワシントンDC のユニークなニュースのミュージアム

トリビュート・イン・ライト 9/11事件から15年目のワールドトレードセンター was last modified: 9月 12th, 2016 by mikissh