草間彌生 ニューヨーク植物園 見どころ完璧ガイド!ニューヨークで今話題の大人気特別展

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ニューヨークで今話題のイベント、ニューヨーク植物園で開催中の草間彌生展 “KUSAMA: COSMIC NATURE”(草間彌生 コスミックネイチャー)を紹介する、草間彌生アートの動画 を先日先行してお届けしましたが、今日は、いよいよ草間彌生さんのアートの世界が楽しめる、ニューヨーク植物園の見どころ 13ヵ所の全貌を記事で紹介していきます!草間彌生さんの最新アート作品も盛り込まれ、丸一日遊べる、広い、見どころ盛りだくさんの楽しいスポットです。

Yayoi Kusama Narcissus Garden

草間彌生 ニューヨーク “KUSAMA: COSMIC NATURE”

ニューヨークボタニカルガーデンは、自然がいっぱいのとても広い庭園の植物園です。そんな広大な敷地のあちらこちらに、草間彌生さんの最新作を含む色々な作品が展示されていて、植物園の美しい花々の中、あっちもこっちも草間彌生さんワールドが広がっています。

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草間彌生展 コスミックネイチャー (“KUSAMA: COSMIC NATURE”) は、もともと一年前の昨年2020年に開催される予定だったイベントなのですが、延期され、一年遅れでの開催となりました。開催期間は、4/10 – 10/31 です。世界中にファンのいる、草間彌生さんのアートイベントということで、待ち望んでいた人も多く、ニューヨークで今とても人気になっていて、週末はもちろん、平日までも毎日たくさんの人々が訪れています。

ニューヨーク植物園の草間彌生展 “KUSAMA: COSMIC NATURE” の入場チケットは、日時指定チケットとなっていて、オンライン で購入していきます。
チケットは二種類、Garden & Gallery Pass と Garden Pass があります。

KUSAMA Garden & Gallery Pass は、
アウトドアのガーデンと、インドアのギャラリー、すべてにアクセスできるチケットです。
・大人 $35
・シニア (65+) $32
・学生 (ID要) $32
・子供 (2-12) $15
・子供 (2歳以下) 無料

KUSAMA Garden Pass は、
アウトドアだけアクセスできるチケットです。
・大人 $25
・シニア (65+) $22
・学生 (ID要) $22
・子供 (2-12) $12
・子供 (2歳以下) 無料

10ドルの違いですが、ガーデンパスだと、アクセスさせてもらえない場所が結構あります。
草間彌生さんのアートファンなら、すべてにアクセスできる方のパスを購入するのが断然おすすめです。

ニューヨーク植物園は、ニューヨークのマンハッタンの上のエリア、ブロンクスにあります。
ニューヨーク植物園への行き方は、離れた場所にあるため、やはり車で訪れる人が結構多いのですが、公共交通機関でももちろん行くことができます。地下鉄、または電車で訪れる方法は、ニューヨーク植物園 の記事で説明していますのでご覧ください。

ニューヨーク植物園の園内は、とても広大ですが、コスミックネイチャーの展示は、植物園を代表する建物である、コンサバトリー (Enid A. Haupt Conservatory) と ライブラリー (Mertz Library Building) を中心に、メインエントランス (Main Entrance) と モシャルエントランス (Mosholu Entrance) の二つの入口からアクセスしやすい場所に集中しています。

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(Kusama: Cosmic Nature Map – PDF)

また、しばらく動いていなかったトラムも復活しているので、合わせて、広大なニューヨーク植物園の色々な見どころを巡ってみるのもおすすめです。

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ニューヨーク植物園の美しい花々や自然ととてもマッチしていて美しかった、草間彌生さんの必見のアートの数々をこれから紹介していきます。

#1 I Want to Fly to the Universe

ニューヨーク植物園の一番大きい正面ゲート(地図)から入って、まっすぐ進んでいくとあるのは、こちら、”I Want to Fly to the Universe” です。
真っ青に晴れ渡る空と、ガーデンの美しい緑、真っ赤な笑顔の太陽のアートが水面に映し出されて、まるで絵を見ているような美しさです。

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かなり人気のフォトスポットとなっていますが、くるっと後ろ側に回ってみても、草間さんの躍動感あふれるドットアートの作品の様子が楽しめます。

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#2 Pumpkins Screaming About Love Beyond Infinity

I Want to Fly to the Universe の太陽のアートの近くに、草間彌生さんお馴染みの黄色のパンプキンのアートのお部屋があります。
黄色のパンプキンというと、大きなカボチャが、外に飾られていているのを見たことがあると思いますが、今回のパンプキンは、暗闇の中で見る、鏡のボックスに入ったバージョンで、”Pumpkins screaming about love beyond infinity” (2017) で、鏡に無数のカボチャが映って見られるアートです。
KUSAMA Garden & Gallery Pass のみです。

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(NYBG)

#3 Dancing Pumpkin

ニューヨーク植物園の代表的な建物である、世界の様々な植物が育つ温室、コンサバトリー (Enid A. Haupt Conservatory) もメイン会場となっています。

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コンサバトリーの前の庭園に飾られているのが、草間彌生さんの代表作、パンプキンシリーズの 2020年の最新作、踊るカボチャ、ダンシング・パンプキン (Dancing Pumpkin) です。外側から眺めているだけでなく、中に入ることもできます。

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#4 My Soul Blooms Forever

コンサバトリーの中へ入っていきます。ここから先は、KUSAMA Garden & Gallery Pass のみです。
中へ進んでいくと、まず出迎えてくれるのが、ポルカドットが描かれたビビッドカラーの色合いの巨大な花々のステンレスアート、My Soul Blooms Forever (2019) です。美しい緑と水のコンサバトリーの広い空間に完璧になじんでいる、とても絵になるスポットです。

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#5 Starry Pumpkin

コンサバトリーの順路にそって、花と緑を楽しみながら歩いて行くと、美しい植物の中にまぎれて、草間彌生さんのパンプキンアートが現れます。
この隠れパンプキンは、赤とゴールドの美しい色合いの Starry Pumpkin (2015) です。

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#6 Hymn of Life—Tulips

コンサバトリーの中庭、コートヤードの池には、幻想的な雰囲気の3本のチューリップをモチーフとした 2007年の彫刻作品、Hymn of Life—Tulips が飾られています。

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温室のコンサバトリーの中では、熱帯地方のお花や乾燥地帯のサボテンなど日常見かけることがない、世界の様々な植物を見ることができます。お気に入りの噴水の間がとても美しかったです。

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コンサバトリーの中は、すべて KUSAMA Garden & Gallery Pass のみアクセスできます。

コンサバトリーは、ニューヨーク植物園の人気イベント、オーキッドショートレインショー の会場にもなっていて、秋には、菊展 や、巨大なハロウィンのカボチャ も登場し楽しめます。

#7 Flower Obsession

緑のお庭に突然登場する真っ白いテントの展示ギャラリーは、草間彌生さんの “Flower Obsession” という作品です。
この作品、面白くて、作品の完成は、草間さんがするのではなく、訪れた人、みんながすることになります。
草間さんがデザインしたお花のシールを、訪れたみんなが好きなところに貼り付けていって、最後どんなふうに完成するかアートの完成形が未知な面白いアートなんです。
さっそく私もアートに参加!

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この作品、今はこんな感じでしたが、これからどう変化していくのか楽しみです。
私は緑にお花を咲かせてきました。ぐるっと一周、 “Flower Obsession” のお花いっぱいのお部屋を動画でも撮影してきました。これから訪れる人はもっともっとお花いっぱいになった華やかになった様子がみられると思います。ここも KUSAMA Garden & Gallery Pass のみです。

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#8 Ascension of Polka Dots on the Trees

緑が美しい園内を歩いていると、草間さんの可愛い赤と白のポーカドットの木々 “Ascension of Polka Dots on the Trees” が現れます。草間さんの絵本にも出てくる世界観で面白いと思いました。

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#9 ライブラリーギャラリー

モシャルエントランス (Mosholu Entrance) 近くにある、巨大なルネサンスリバイバル様式の建物、ライブラリーギャラリー (Mertz Library Building) のギャラリーも今回の特別展の会場となっています。

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入館し、まず登場するのが、こちらのうねうねした作品、2015年の Life です。人生観を表現しているのかもしれません。

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さらに奥へ行くと、赤いドットが印象的な3つの彫刻作品が飾られています。

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お隣に小部屋のギャラリーがあり、草間彌生さんの珍しい作品がたくさん集められていました。
古くは渡米前の作品から近年のものまで草間彌生さんの様々な時期の作品が展示されています。アメリカ渡米の際、草間彌生さんは、著名なアメリカ人女性アーティスト、ジョージア・オキーフに手紙を書き、後にメンター的な存在となりましたが、そんなオキーフの作風を彷彿とさせる作品や日本らしい切り絵風の作品など今まで見たことがない作品が色々展示されていて面白かったです。

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そんな草間彌生さんが慕ったアメリカ人女性アーティスト、ジョージア・オキーフも、草間彌生さん同様、花をモチーフとした作品がたくさんあります。ニューヨーク植物園では、数年前、ジョージア・オキーフの特別展も開催されていました。

アメリカを代表する女性アーティスト オキーフとハワイの特別展 ニューヨーク植物園で開催中

#10 Walking Piece

ライブラリーギャラリーのお隣にある小さなギャラリー、ロスギャラリー (Ross Gallery) では、草間彌生さん自身が登場する 1966年の映像作品、Walking Piece が上映されています。

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こちらの作品は、ベトナム戦争の反戦運動が盛り上がる 1966年、草間彌生さん自身が着物姿で、花が散りばめられた傘と共に登場しているフォトベースの映像作品です。まるで現在のインフルエンサーやユーチューバーのような雰囲気で、そんな層の心を捉える理由も分かる気がします。

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映像作品と共に、渡米後シアトルを経て、ニューヨークで過ごしたアメリカでの時期を含め、草間彌生さんの人生について紹介されています。アメリカには、1957年に渡米し、シアトルで約一年を過ごした後、ニューヨークに移り、1973年に帰国するまで、ニューヨークを拠点に約15年程活動しました。男性アーティストが中心だった当時のアート界で、華々しい成功を収めることはできませんでしたが、同時期にニューヨークで活動していたアーティストたちには、大きな影響を与えた存在だったようです。

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#11 Narcissus Garden

草間彌生さんの超有名作品、ナルシスガーデン “Narcissus Garden” です。Native Plant Garden の池で展示されている、ナルシスガーデンのアートは、直径30センチくらいのボールを1400個もの数、水面に浮かべて自然に任せて変化していくものです。

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今まで色々なところで、草間彌生さんのナルシスガーデン {Narcissus Garden) を見てきましたが、今回も自然に呼応した素敵な出来栄えでした。
そよ風にのって水の上でゆれるシルバーボール。ボールとボールがぶつかり合うときの音の響きや、水の流れの音など癒されるアートです。

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ナルシスガーデンは、以前、著名アメリカ人建築家、フィリップ・ジョンソンのグラスハウスロッカウェイの廃墟 でも見てきました。場所が変わると雰囲気がガラッと変わってとても面白いアートです。

ナルシスガーデンのオリジナルは、1966年、草間彌生さんが招待されずに乗り込んでいった、ヴェネツィア・ビエンナーレの会場の芝生でのサプライズの展示で、セルフプロモーションとアートの商業化反対のメッセージを込めて、なんと展示されているボールにサインして、販売していたそうです。

#12 Infinity Mirrored Room — Illusion Inside the Heart

行列必至の草間彌生さんの人気シリーズ、インフィニティミラーの新作、インフィニティミラールーム、Infinity Mirrored Room — Illusion Inside the Heart (2020) です。8/3 からスタートします。円形の穴を外から覗き込むと、インフィニティミラーの不思議な世界が垣間見られます。緑に囲まれた中に登場した、ミラールームは、外から見ているだけでも美しい存在でした。インフィニティミラールームは、チケット料金にさらに上乗せとなり、+$10 になります。オープンが楽しみです。

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#13 Children’s Adventure Garden

Children’s Adventure Garden にも、草間彌生さんの展示があり、絵本のイラストが飾られていました。アドベンチャーガーデンは、色とりどりの花が植えられていて、子供連れはもちろんですが、誰もが楽しめる美しい散歩コースになっています。

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ニューヨーク植物園の子供のガーデンコーナーにあった、草間彌生さんのストーリーの展示が、思いがけず、よかったので、そのオリジナルの本も紹介しておきます。

アメリカで Teen & Young Adult Art History の #1 ベストセラー本になっています。

本はこちら → Yayoi Kusama: From Here to Infinity!

日本語版だとこちらです → 草間彌生物語 永遠へ

二ューヨーク近代美術館 (MOMA) 出版の本で、英語がオリジナルです。

この草間彌生さんの絵本のストーリーは、こんなお話です。

松本で育った草間彌生さんは、いつも自然にいっぱい囲まれて育ちました。
自然をいつもそばにみていた彌生さんだからこそ、今の彌生さんの作風があるのですが、
彌生さんは、小さいころからいつか外の世界を見てみたいとずっと夢見ていました。

お母さんは、彌生さんに、しっかりとマナーを身に着け、将来はいい旦那様を見つけて幸せになってほしいと願っていましたが、
彌生さんは、本当はアーティストになりたいと思っていました。

アートの学校では、彌生さんのアートは全然認めてもらえず、しきたりやルールのない世界でもっと自由にアートをやりたいと思うようになります。

ニューヨークへ渡り、エンパイアステートビルディングに上り、大都会を見下ろしますが、ここでも彌生さんのドットのインスピレーションがわいてきます。
なんでもできる!彌生さんは自信がみなぎり、それからニューヨークで活躍していきます。

彌生さんのドットのアートはさらに世界へも広がっていきます。彌生さんは夢を叶え、世界で有名なアーティストになりました。

今、彌生さんは日本へ戻って活動しています。
そんな彌生さんは今も、毎日毎日ドットを描き続けています。

そんな夢を叶えていった草間彌生さんの勇気をくれる物語の絵本は、アメリカの子供たちに読まれている人気の本なのです。 

ニューヨーク植物園の美しい色鮮やかな花々

ニューヨーク植物園の5月は、チューリップが素晴らしく、さらに新緑の中、彩り豊かな様々な春の花が咲き誇っていました。アート鑑賞と合わせて、園内を色々巡ってみるとそんな美しい花々にも出会うことができ楽しめます。

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アザレアガーデンもすっかり満開でした。ニューヨーク植物園では、こちら で、時期毎にピークとなる花を紹介してくれているので、行く前にチェックしておくとより楽しめます。春の花々については、ライブトラッカー 最新の状態が確認できます。

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自然がいっぱいの園内では、野生動物も色々見ることができます。この日は、ウサギ (Eastern Cottontail) や ハチドリ (Ruby-throated hummingbird) なども見かけました。

Rabbit

ニューヨーク植物園ギフトショップ NYBG Shop

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ニューヨーク植物園のギフトショップは、今、草間彌生さんの可愛いグッズで溢れています。ドット柄のバッグや小物、パンプキンのグッズや本など、とても人気があり、ギフトショップは大行列でした。最近、観葉植物も人気が高く、ニューヨーク植物園のお土産を求める人々でショップはとても賑わっていました。

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草間彌生さんのアートと自然がコラボする、絵になる素敵なシーンがいっぱいのニューヨーク植物園の草間彌生展の会場の様子は、こちらです。

KUSAMA: COSMIC NATURE
営業時間 10 a.m. – 6 p.m. 5月- 6月 土曜日 10 a.m.–9 p.m.
人気の特別展なので、直前は完売となっていることも多いので、予定を決めたら早目の購入がおすすめです。
ニューヨーカーは毎週水曜日、ガーデンだったら無料入場、ギャラリーもディスカウントでチケットを購入できます。

植物園は、濃い緑の景色が美しい春から夏も素晴らしいですが、秋の紅葉もとても美しいです。

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ニューヨークでは、草間彌生さんの個展が、チェルシーのギャラリー、David Zwirner で、2017年、2019年と開催されていましたが、My Eternal Soul シリーズの新作の展示が再びあります。

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草間彌生 ニューヨーク植物園 見どころ完璧ガイド!ニューヨークで今話題の大人気特別展 was last modified: 10月 19th, 2023 by mikissh